研究概要 |
真空ライン(既設)と十字型反応セル(分光用の光学窓装着)を用いて、揮発性有機蒸気(VOC)の一例としてブタノールおよび環境ホルモンとなるホルムアルデヒドの定量的な導入方法(蒸気圧とライン容積から算出)とその再現性を実験的に確認した。また,あらかじめセル内に不織布にホタテ貝殻粉末(北海道常呂町産50%径20μm)を2-5gを装填し,これに吸収されてVOC濃度が変化する過程をVOC蒸気の赤外吸収スペクトルの経時変化を測定することにより定量的に把握する方法を確立した。また,吸収量が多い場合には既存の真空ラインと圧力計の、システムを用いて,吸収された蒸気量をPV(蒸気圧力)×(ライン容積)から定量的に算出する方法を確立した。 直径1-3mmの微小サイズのジルコニアボールを粉砕媒体として用いたポット容量45cm^3の遊星ボールミル乾式粉砕により,ホタテ貝殻粉砕生成物の比表面積を原料粉末の3m^2/gから10倍以上に増大させることに成功した。 VOCの吸収量には,実験によってはバラツキがあるものの,粉砕生成物の比表面積と正の相関がみられた。
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