研究課題/領域番号 |
22560832
|
研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
北辻 章浩 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (30354898)
|
研究分担者 |
音部 治幹 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (20469802)
|
キーワード | ネプツニウム / 電極触媒 / フロー電解 / X線回折 / 回転ディスクポルタンメトリー |
研究概要 |
ネプツニウム、プルトニウム等アクチノイドの酸化還元反応測定をグローブボックス内で行うため、カラム電極フロー電解装置、微小電極ボルタンメトリー測定用ファラデーゲージ、回転電極ボルタンメトリー測定装置、光吸収測定装置などを整備した。グラッシーカーボン繊維を作用極とするフロー電解セルを用いて、3価から6価の各種酸化状態のネプツニウムイオンの酸化還元挙動の詳細を調べた。また、白金黒をグラッシーカーボン上に電析させたフロー電極を作製し、同様にネプツニウムの酸化還元測定を行った。白金黒の電極触媒効果によりネプツニウム5価イオンの還元に要する過電圧は大きく低減し、4価に選択的に還元された。同還元反応の水素依存性を調べ、過電圧の低減効果を明らかにした。回転ディスク電極を用いて電極触媒還元の反応速度を調べ、従来知られていたより負電位領域でネプツニウム5価が電極反応により還元されることを明らかにした。 粉末X線回折測定用シリコン製無反射板を作製した。本研究で使用するX線回折測定装置はグローブボックス内にあるため、無反射板の操作性を検討する必要があるほか、通常、高温測定用アタッチメントが付属しているため、それに合致するように無反射板の寸法・形状、試料粉末を詰める窪みの位置を定める必要があった。 作製した無反射板を使って、模擬試料として、EuO_<1.5>とZrO_2を1:1組成で混合粉砕して、1573Kで熱処理した後に、還元雰囲気下1373Kで熱処理した試料の粉末X線回折測定を行った。その結果、ペロブスカイト構造を示す、小ピークまで明確に見える良好なX線回折パターンが得られた。これにより、無反射板の作製が良好であったことが確認できた。
|