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2010 年度 実績報告書

TOF-ERDAによる軽元素分析のための反跳断面積の測定

研究課題

研究課題/領域番号 22560835
研究機関財団法人若狭湾エネルギー研究センター

研究代表者

安田 啓介  財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 研究開発部, 主任研究員 (00359241)

キーワードイオンビーム分析 / 軽元素 / TOF-ERDA / 反跳断面積
研究概要

ヘリウムビームを用いた飛行時間測定による弾性反跳粒子検出(TOF-ERDA)法による軽元素分析では、ヘリウムを軽元素に衝突させた際の断面積データが必要となる。本研究ではヘリウムビームを入射した際の窒素、酸素、ホウ素、リチウムの反跳断面積の測定を行う。平成22年度は、(1)イオン注入法を用いた窒素および酸素測定に用いるターゲットの作成、(2)作成したターゲットの組成分析、(3)窒素の断面積データ取得を行った。ターゲットは炭素基板(グラッシーカーボン、Nilaco)に50keVのN^+、および0^+イオンを注入することによって作成した。それぞれのイオンについて注入量がおよそ3×10^<17>cm^<-2>、1×10^<18>cm^<-2>の2種類のターゲットを作成した。作成したターゲットの窒素、および酸素含有量を評価するために2MeVのヘリウムビームを用いたラザフォード後方散乱(RBS)法による測定を行った。その結果、炭素基板に酸素が含まれており、これと注入された窒素あるいは酸素を分離できないため正確な含有量を求めることができないことが判明した。そこで、本年度はターゲットに厚さが200nmの窒化シリコン薄膜を用いて窒素の反跳断面積のみを測定することにした。窒化シリコン薄膜中の窒素含有量はRBS法によって求めた。断面積測定には若狭湾エネルギー研究センターのタンデム加速器を使用した。^4Heビームを窒化シリコン薄膜ターゲットに照射し、散乱されたヘリウムイオンを散乱角83.5゜に設置されたシリコン半導体検出器で検出した。ビームエネルギーを4.9~5.7MeVの間の10点に設定して測定を行った。反跳断面積は散乱断面積から運動学的計算によって求められた。この測定での^<14>Nの反跳角は40゜に相当する。反跳断面積は入射エネルギーが5.2MeVのときおよそ70mb/srであった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Depth resolution of TOF-ERDA using a He beam2011

    • 著者名/発表者名
      K.Yasuda, et al.
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section B

      巻: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] Depth resolution in TOF-ERDA using a He beam2010

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Yasuda, Chuluunbaatar Batchuluun, Ryoya Ishigami, Shogo Hibi
    • 学会等名
      第11回「イオンビームによる表面・界面」特別研究会
    • 発表場所
      名城大学
    • 年月日
      2010-12-03
  • [学会発表] ヘリウムビームを用いたTOF-ERDAによる軽元素分析法開発2010

    • 著者名/発表者名
      安田啓介、石神龍哉、Chuluunbaatar Batchuluun、日比章五
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] 軽元素分析のためのTOF-ERDA測定系の開発2010

    • 著者名/発表者名
      安田啓介、石神龍哉、Chuluunbaatar Batchuluun、日比章五
    • 学会等名
      2010年秋季応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2010-09-15
  • [学会発表] TOF-ERDA for analysis of light elements using a He beam2010

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Yasuda, Chuluunbaatar Batchuluun, Ryoya Ishigami, Shogo Hibi
    • 学会等名
      24th International Conference on Atomic Collisions in Solids
    • 発表場所
      Krakow, Poland
    • 年月日
      2010-07-20

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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