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2010 年度 実績報告書

炭素資源の直接光照射式ソーラーガス化反応器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22560836
研究機関新潟大学

研究代表者

籏町 剛  新潟大学, 工学部, 技術専門職員 (40456356)

研究分担者 児玉 竜也  新潟大学, 自然科学系, 教授 (60272811)
キーワードエネルギー転換 / バイオマスガス化 / 流動層反応器
研究概要

本研究は、石炭やバイオマスの太陽熱によるガス化反応系の構築を目的とするもので、下記項目について検討した。
1ガス化反応器作製 実際の反応系ではタール除去槽(熱分解槽)とガス化槽を組み合わせて使用する予定であるが、22年度はそのうちガス化槽部分のみを切りだした形で反応器(ラボスケール)を試作した。このガス化反応器は、ステンレス製で、その上部に石英ガラス製採光窓を備えることを特徴とする。これにより、反応器の加熱を経由せずに直接反応物を加熱できるため、内燃式で無いにもかかわらず、反応に要する熱が速やかに伝達される利点から採用に至った。
2タール分解触媒作製 石炭等の加熱時に発生するタールはその粘性ゆえ流動を阻害し、かつ採光窓を汚染して熱供給を妨げる。そこで、良好なタール分解触媒の模索を行っている。これは現在鋭意継続中である。
3ガス化試験 われわれは、これまでの研究では反応ガスに制御が容易な二酸化炭素を用いて行っていたが、実際の運用では供給が容易な水蒸気でガス化を進行させることを鑑み、水蒸気を前述(1)で試作したガス化反応器に導入して、石炭コークスのガス化反応を行った。粒径1ミリ程度のコークスをオールバッチで入れ、熱源に太陽集光を模したキセノンアーク灯により3キロワット(最大熱流束約2MW/m^2)の光を石英窓より導入したところ、CO,H_2等のガス発生を確認した。
4反応器評価 ガス化反応は、多量の炭素質材料の処理に有利な流動層反応器で行った。反応器は2種類作製し、一方は反応粒子の循環を促進させるためのドラフト管を据え、他方はそれの無い単純なものとした。それらの性能を比較したところ、ドラフト管を付けることで、コークスのガス転換速度が約2倍になり、照射光のエネルギー転換率も高まることが確認された。しかし、どちらの反応器も反応器壁に高エネルギーの光が当たるため、その耐久性が低く、依然デザイン修正を要する。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] Coal Coke gasification in a windowed solar chemical reactor for beam-down optics2010

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya Kodama
    • 雑誌名

      ASME Journal of Solar Energy Engineering

      巻: 132(4) ページ: 041004-1-041004-6

    • 査読あり
  • [学会発表] 反応性セラミックによる水の熱分解(19)二段階水分解サイクルにおけるフェライトのリートベルト解析2011

    • 著者名/発表者名
      近藤建
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 反応性セラミックによる水の熱分解(20)NiFezOa/m-ZrO2発泡体反応デバイスの太陽炉試験2011

    • 著者名/発表者名
      佐藤直樹
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 反応性セラミックによる水の熱分解(21)CeO_2粒子による二段齢分解サイ2011

    • 著者名/発表者名
      青柳大樹
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 太陽熱化学反応によるメタンのソーラー改質(23)セラミック発泡体触媒デバイスによる高温下でのCO_2改質の速度論解析2011

    • 著者名/発表者名
      嶋脇一賢
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 太陽熱化学反応によるメタンのソーラー改質(24)アルカリ炭酸塩/セラミックコンポジット蓄熱体を用いた二重壁改質管・V2011

    • 著者名/発表者名
      高橋将吾
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] 太陽光照射による石炭ガス化(11)3kWビーム照射による石炭コークス流動層のソーラガス化2011

    • 著者名/発表者名
      小野龍太
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] Molten-salt tubular absorber/reformer (MoSTAR) project : Reforming performance of reactor tubes during intermittent heating2010

    • 著者名/発表者名
      Nobuyuki Gokon
    • 学会等名
      ASME 2010 4th International Conference of Energy Sustainability (ES2010)
    • 発表場所
      Phoenix, Arizona, USA
    • 年月日
      20100518-20100522
  • [学会発表] 5kW太陽集光器によるフェライト担持発泡体デバイスの水熱分解試験2010

    • 著者名/発表者名
      今泉伸樹
    • 学会等名
      第19回エネルギー学会大会
    • 発表場所
      工学院大学(東京都)
    • 年月日
      2010-08-02

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公開日: 2012-07-19  

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