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2013 年度 実績報告書

生物多様性および炭素収支の観点にたつ半自然草原の再生におよぼす野焼きの影響

研究課題

研究課題/領域番号 22570016
研究機関岐阜大学

研究代表者

津田 智  岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 准教授 (50212056)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード野焼き / 半自然草原 / 生物多様性 / 炭素循環 / 土壌呼吸 / フロラ / 植生
研究概要

1. 火入れ時温度環境の測定: 東日本大震災の影響で野焼きが中止されていた地域でも2013年には再開された場所が多かった.このうち,小清水原生花園,大麻生公園(熊谷),菅生沼,小貝川河川敷で温度測定が実施できた.バラツキは大きいものの,地上では数100℃の温度に達しても,地表や地下ではほとんど温度上昇しないことを確認した.これにより,冬季または春季に火入れを実施しても,休眠中の植物が影響を受けることはほとんど無く,もとの植生が継続されることが推定された.
2. 火入れ後の植生: 小清水原生花園のエゾスカシユリは,野焼き直後に実生個体が急増するが,野焼きから2年目以降はほぼ一定の密度になる.一方,成熟した着花個体は火入れ当年でも密度を減らすことがなかった.
3. 火入れ地のフロラ: 秋田県男鹿市の寒風山における火入れ地を含む約200ヘクタールの調査範囲では,現在までに314種の植物の生育が確認され,このうち23種は国または県の絶滅危惧植物だった.小清水原生花園の野焼き地を含む約370ヘクタールに221種が生育し,このうち11種が国または道の絶滅危惧植物だった.
4. 草原構成種の発芽実験: 小清水原生花園で景観維持に悪影響のあるネナシカズラ種子は,地下に埋まってから8年を経過しても約7割の発芽率が維持された.一方,草原の代表的な種のひとつであるヒロハクサフジは,熱水処理をおこなうと発芽率が上昇することがわかったが,発芽率そのものは低く(10%程度),今後も発芽条件を変えての実験が必要である.
5. 炭素循環: 軽井沢三ツ石サイトで土壌呼吸調査を実施したが,まだ成果を出せるだけのデータを得ていない.

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Effects of vegetation type and management practice on soil respiration of grassland in northern Japan.2013

    • 著者名/発表者名
      Adachi, M. & Tsuda, S.
    • 雑誌名

      Applied and Environmental Soil Science

      巻: 2013 ページ: 1-7

  • [備考] 秋田県男鹿市寒風山で採集した植物のリスト

    • URL

      http://www.green.gifu-u.ac.jp/~tsuda/flora_kanpu.html

  • [備考] 北海道小清水町の小清水原生花園で採集した植物のリスト

    • URL

      http://www.green.gifu-u.ac.jp/~tsuda/flora_koshimizu.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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