「クローナル植物では、ジェネットの空間配置により個体群のバイオマスや個体内での物質分配様式が大きく変化する」を仮説として提唱し、その仮説の実験生態学的な検討を行った。仮説を検討するために、ジェネットが排他的に分布するイタドリを用いた栽培実験を行った。2段階の地下茎の栽培密度と、genet構成が異なる3種類の空間分布様式の合計6処理を設定した。また、反復は16とし、乱塊法に則り栽培容器を配置した。その結果、栽培開始時に設定した地下茎の密度によって、刈り取りの地下茎の乾燥重量には統計的に有意な差が生じた。また、genet 構成が異なる空間分布様処理間には、有意傾向な地下茎の乾燥重量の差が生じた。
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