研究課題
(1)NUS1タンパク質の特異的会合因子の探索抗NUS1抗体を用いて、NUS1が高発現する組織の絞り込みをイネとシロイヌナズナで行い、イネは20℃栽培時の幼苗において、葉の発生ステージP4ステージ前期に相当する抽出前の4cm葉、シロイヌナズナでは10℃生育の展開中の子葉であることをつきとめた。これらの組織からタンパク質を抽出し、抗NUS1ポリクローナル抗体と免疫沈降により会合因子の回収を試みたが、上手くいかなかった。並行して、NUS1にエピトープタグcMycもしくはFLAGを結合し過剰発現させた35S-NUS1:Myc、35S-NUS1:FLAG形質転換体をイネとシロイヌナズナの両方で作製した。共に野生株に加えNUS1機能欠失株に導入し、低温で白化する表現型が相補される系統を選抜し、抗cMyc、抗FLAG抗体で認識することを確認した。現在これらの系統を用いて会合因子の探索を進め、候補タンパク質を数種同定中である。(2)NUS1、NUS2タンパク質とP-NUSが結合する葉緑体RNA上の領域特定合成RNA とゲルシフトアッセイ法により、既にNUS1、NUS2タンパク質が結合することが分かっている葉緑体16S rRNAの5'隣接領域における、結合領域の絞り込みを行った。スロットブロット解析とゲルシフトアッセイの結果、NUS1, NUS2共に、rrnオペロンの転写開始点付近(-35/-10領域)に対応するRNAに最も強い結合を示した。この付近のRNA量を野生株とNUS1機能欠失株で比較した結果、NUS1はrRNAオペロン上流の読み枠であるtrnVからread-throughされてできた未成熟RNAもしくは転写集結に関わる可能性が示された。また、タンパク質単体では、NUS2のNusBドメインのRNA結合機能はNUS1と共通であることが分かった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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J. Biol. Chem.
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10.1074/jbc.M113.534768
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http://plant.biology.kyushu-u.ac.jp/Index.html