研究課題/領域番号 |
22570057
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研究機関 | 独立行政法人農業生物資源研究所 |
研究代表者 |
姜 昌杰 独立行政法人農業生物資源研究所, 耐病性作物研究開発ユニット, 上級研究員 (80370659)
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キーワード | サイトカイニン / サリチル酸 / 防御応答 / イネ / イモチ病 |
研究概要 |
(1)サリチル酸(SA)経路のキー因子であるWRKy45またはOsNPR1をRNAi法により発現抑制した形質転換体イネ(WRKy45-kd、OsNPR1-kd)において、SAおよびサイトカイニン(CK)の共処理によるPR遺伝子の発現誘導は減少した。一方、WRKy45高発現形質転換体イネ(WRKy45-ox)においては、CK単独の処理によりPR遺伝子の発現が誘導された。これらの結果から,CKはSA経路においてWRKy45/OsNPR1またはその下流に作用することが明らかになった。 (2)CK処理によりWRKY45転写および蛋白質レベルが上昇したことから、CKはWRKY45蛋白質の機能発現調節に関与していることが示唆された。また、WRKY45蛋白質は核に局在しているが、CKによる影響は認められなかった。 (2)CKの合成酵素遺伝子(IPT4)の高発現形質転換体イネ(IPT4-ox)および分解酵素(CKX2)遺伝子を薬剤(DEX)処理により発現誘導できる形質転換体イネ(GVG::CKX2)を作製した。平成24年度にこれらの形質転換体イネを用いてイモチ病抵抗性誘導におけるCKの作用を検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
若干の計画変更はあったが、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画していたマイクロアレー実験によるサイトカイニンおよびサリチル酸の共処理により発現誘導する遺伝子の網羅的解析は,予算額内で他の計画とのバランスを考慮し、防御関連遺伝子に絞って解析することに変更する。
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