弱電気魚は体表の異なる場所の信号間の微小時間差を利用して行動する。この時間差を見いだす神経回路を、異なるグループの2種(ジムナルカス、ブラチハイポポマス)において神経解剖学的に調べた。その結果、いずれの種にも共通して、時間情報を担う2種類の神経が小型の細胞1個に収束するという基本形態の神経回路があることがわかった。ジムナルカスでは、小細胞への2つの入力のうち、一方は抑制性であった。一方、ブラチハイポポマスの2つの入力はともに興奮性であり、種によって異なる方法で時間差比較を行っていることを見いだした。
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