本研究では,緑藻アオサ・アオノリ類の種分類と種分化に寄与した環境適応分子進化に関する解析をおこなった。沖縄県石垣島轟川での種多様性調査でUlva meridionalis,外部形態がボタンアオサ似藻体の種多様性調査でU. adhaerens,関東近海からU. tepidaを新種記載した。海産ウスバアオノリと汽水産スジアオノリは系統的に近縁であるが,淡水下で海産ウスバアオノリは生存率20%にまで減少するが,汽水産スジアオノリは100%を維持していた。海産ウスバアオノリと汽水産スジアオノリの,淡水,汽水および海水培養株間でのRNA-seq解析で,低塩濃度適応に関する分子進化について解析中である。
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