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2013 年度 実績報告書

亜熱帯島嶼域におけるハナミョウガ属(ショウガ科)の送粉・交配システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22570095
研究機関琉球大学

研究代表者

傳田 哲郎  琉球大学, 理学部, 教授 (50284948)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワードハナミョウガ属 / 送粉機構 / 両掛け戦略 / ショウガ科
研究概要

一昨年度より継続していたゲットウの訪花昆虫に関する調査について、今年度は複数のカメラを使用したインターバル撮影を試みた。延べカメラ設置時間は6,006分間、総撮影枚数は35,914枚であった。インターバル撮影による観察の結果、これまで把握されていた種に加え、シロオビアゲハ、ルリタテハ、イシガケチョウ、ツマベニチョウ、オオスカシバ、リュウキュウオオスカシバの訪花が新たに確認された。また、セイヨウオオマルハナバチと思われる昆虫の訪花が初めて観察された。
これまでの年度とは異なり、ホウジャク類、セイヨウミツバチの訪花が多く観察された。ホウジャク類、スカシバ類ともに、花粉の付着を直接確認した他、柱頭の先端に触れるところも確認された。以前の観察で多くの訪花が確認されたハチ類(アオスジコシブトハナバチ、オキナワツヤハナバチ、オキナワクマバチ)は、今年度はほとんど観察されなかった。夜間の観察(19:30-20:00)においてスズメガの訪花を確認したが、インターバル撮影では検出できなかった。
今回の観察では、日中にはハチ類(セイヨウミツバチ)が多く訪花したのに対し、ホウジャク類は早朝と日没前後の薄明薄暮に訪花が集中していた。先行研究ではハチ類(主にクマバチ類とミツバチ類)がゲットウの主要な送粉者とされているが、何らかの理由でハチ類の訪花頻度が低い場合でも、薄明薄暮性のホウジャク類が有効な送粉者となり得る。また、ホウジャク類で花粉の付着が確認できたことから、同様の訪花行動を示す夜行性のスズメガ類も送粉者となる可能性が高いことが考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一昨年度の台風の影響により、調査区のゲットウの開花数が少なく、当初予定していた調査が十分にできなかった。また、訪花昆虫相も例年と大きく異なっており、このことも調査に支障をきたした。

今後の研究の推進方策

今年度は植物の状況も良く、昨年度実施できなかった解析も含め、順調に計画を遂行できると考えている。特に変更は無く、予定通り計画を実行する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 美ら島の生物ウォッチング1002013

    • 著者名/発表者名
      土屋誠(編)、伊澤雅子・太田英利・佐々木健志・鹿谷法一・鹿谷麻夕・傳田哲郎・宮城康一・横田昌嗣
    • 総ページ数
      252
    • 出版者
      東海大学出版会

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公開日: 2015-05-28  

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