昨年度に引き続き、インターバル撮影とビデオ撮影を併用してゲットウの訪花昆虫の観察をおこなった。その結果、これまでに観察されていなかった麟翅目の昆虫をさらに複数確認することができた。また、日没以降に多くのスズメガ類が訪花するのも観察された。これまで調査をおこなっていなかった北大東島のゲットウについて、花粉稔性の調査ならびに結実状況の調査をおこなった。南大東島と同様、北大東島においても結実は確認されず、また花粉稔性も60%前後と低いことが確認された。南大東島のゲットウと同様、花粉稔性の低さが不稔の原因の一つであると推定された。上記の結果に加え、これまでの情報を整理し、現在ゲットウの送粉生態に関する論文を取りまとめ中である。
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