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2011 年度 実績報告書

東アジアで放散的種分化を起こしている植物の系統解析

研究課題

研究課題/領域番号 22570097
研究機関熊本大学

研究代表者

副島 顕子  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00244674)

研究分担者 星 良和  東海大学, 農学部, 准教授 (70332088)
キーワード種分化 / 細胞地理学 / 分子系統解析 / 東アジアフロラ / 国際情報交換
研究概要

中国に分布するキク科植物のシロヨメナ類について,平成22年度に文献調査と国内標本庫の標本調査を行い,22年度は河北平野の北部~北西部,23年度は中国南部の広東省および広西省で野外調査採集を行う計画をたてた.
平成23年11月上旬に共同研究者と二人で訪中し,広東省北東部の山地と広西省西北部の山地において,車を使った移動と採集を行った.現地では北京大学の共同研究者の学生が助手としてガイドと通訳を担当してくれたほか,中国科学院の華南植物研究所,南西植物研究所の研究者らの協力を得ることで,中国の農山村部での活動を円滑に行うことができた.
この野外採集により,目的とするシロヨメナ類植物の20集団約150個体を採集することができた.現地での観察で,今回採集を行った地域にはおそらく2種類のシロヨメナ類が生育すること,それらは標高ですみ分けているらしいことが明らかになった.採集した植物体は,押し葉標本およびDNA用サンプルを確保した後,生きたままの根を持ち帰り,圃場で鉢植えとした.生植物の持ち出しについては,北京大学の共同研究者Rao教授の協力により許可を得た.持ち帰ったDNA用サンプルからのDNA抽出はすでにすみ,系統解析に必要な分子データを得る準備が進んでいる.また,持ち帰った生槙物はほとんどの個体が活着して冬を越したので,今後これらの材料を用いて細胞学的な観察を行う予定である.
また,22年度に得られたサンプルについては,染色体数の観察がほぼ終了し,分子系統解析のデータも順調に得られている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

野外採集,染色体観察,分子系統解析のいずれも当初計画の通り進んでおり,中国南部におけるシロヨメナ類の分布様式が明らかになった.

今後の研究の推進方策

引き続き,染色体観察と分子系統解析を行う.得られたデータと採集標本に基づく形態観察により,細胞地理学的考察および分類学的考察を行い,分類学的な混乱がみられた中国のシロヨメナ類についての再検討を行う.
分類学的な検討を行う上で必要が生じれば,中国の標本庫を訪問して標本調査を行うことにする.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 宮崎の渓流型植物は生育域が広い?2011

    • 著者名/発表者名
      副島顕子・福松東一・南谷忠志
    • 学会等名
      日本植物学会第75回大会
    • 発表場所
      東京大学(駒場)
    • 年月日
      20110917-20110918

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公開日: 2013-06-26  

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