研究課題
私達は現在51種、28属、15亜科の淡水カイミジンコから精子の長さのデータを収集しました。データを見ると、キプリス上科全体において、精子の長さとオスの大きさは相互に関連がないことが分かります。その上、分類グループとの関連は薄いです;Candoninae亜科は一番短いですが、他のグループにはいろいろな長さがあります。 しかし、Candoninae亜科の中で、精子の長さとオスの大きさは相互に関連があります(r = 0.717)。また、精子の長さとZenker器官(交尾の際に精子をメスに送るためのポンプ)の長さは相互に関連がありません。4属(Cypria属, Candona属, Fabaeformiscandona属and Potamocypris属)の中で、精子の長さが同じ属の他の種の精子長の約2倍又は2倍以上ある種を見つけました。これは、それぞれの属の中でも精子の長さにはとても違いがあることを示しています。ヨーロッパ放射光施設による分析で、オーストラリアの淡水カイミジンコ2種の化石の中に、精子の化石を発見しました。これは中新世のもので、この標本は世界で2番目に古い精子の化石です。精子の長さの推定は、キプリス上科の中で巨大精子はとても古くからの特徴である、という私達の仮説を肯定します。さらに、精子の化石の中に保存されている細胞小器官を、現存するカイミジンコの精子の構造と比べることができるのは貴重な機会です。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Systematic Palaeontology
DOI:10.1080/14772019.2012.760007
Journal of Crustacean Biology
巻: Vol.32 ページ: 949-961
Journal of Micropalaeontology
巻: 31 ページ: 131-138