研究課題
癌細胞表面にコア2O-グリカンと呼ばれる糖鎖が発現すると、癌は宿主の免疫細胞から逃避し悪性化し、周辺組織を破壊して浸潤し、最終的に転移する。本研究は、コア2O-グリカンの高発現した癌細胞が、どのようにして免疫細胞から逃避し、浸潤、転移を行うのかを明らかにしようと試みた。コア2O-グリカンを発現していない癌細胞と、コア2O-グリカンを高発現させた細胞を用い、両者の比較を行った。 今年度に得られた研究結果:コア2O-グリカンを高発現させた前立腺癌細胞の方が、コア2O-グリカンを発現していない細胞よりも、NK細胞による攻撃に対し抵抗性が髙くなることを、in vitroの実験で示した。また、この細細胞は、周辺組織を破壊して浸潤する活性が強いことが示された。 研究成果:コア2O-グリカンを高発現させた前立腺癌細胞は、主として腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)によるによる癌排除機構に対する抵抗性を獲得していることが明らかにされた。また、コア2O-グリカンを高発現させた膀胱癌細胞は、浸潤に必須の膜構造である浸潤突起形成を行うこと、および、その分子機構について明らかにした。 研究実績:この成果を原著論文、および、総説として発表した。(論文4報、総説2報。いずれも査読有り)
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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