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2012 年度 実績報告書

基底膜ラミニン特異的な情報発信を担う細胞接着装置の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22570141
研究機関大阪大学

研究代表者

山田 雅司  大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (90304055)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード細胞外マトリックス / 基底膜 / ラミニン / インテグリン / テトラスパニン / 細胞遊走 / 細胞極性 / 細胞内シグナル
研究概要

ラミニンによる細胞接着制御機構の解明に向け、移動細胞の尾部に観察されるretraction fiberと非常によく似た性質を示す“substrate-attached material (SAM)”に着目し、そのプロテオミクス解析を、LC-MS/MSにより行った。SAMとは、培養基質に接着した細胞をEGTA処理により剥がした際に基質に残る“細胞の足”のことである。その結果、四回膜貫通型蛋白質であるテトラスパニンファミリー蛋白質 (CD9、CD81、CD151) が多く検出されることがわかった。また、軸索ガイダンスの際に成長円錐の退縮制御関わる膜受容体であるNeuropilin-1およびPTPRFも多く検出された。これらの受容体は、上皮細胞の接着・移動の制御にも関与すると考えられている。これらの受容体を介して、ラミニン上における細胞接着および遊走が制御されている可能性が示唆された。
テトラスパニンファミリー蛋白質は、ファミリー蛋白質間および他の様々な細胞膜蛋白質と結合した上でラミニン結合性インテグリンと強く相互作用していることが知られている。平成24年度、テトラスパニンに対する抗体が、ラミニン上において、非常に強い細胞退縮を誘導することを見いだした。さらに、CD151に結合する蛋白質のプロテオミクス解析を、LC-MS/MSにより行った結果、細胞内小胞輸送に関わるSyntaxin-6、Scamp-3がCD151と結合することを見いだした。また、ラミニン上を遊走している細胞の後方端においてテトラスパニン陽性の細胞内小胞が非常に多く観察されることを見いだした。移動細胞の尾部におけるエンドサイトーシスが後方端におけるECMからの脱着や退縮に関与することから、テトラスパニンがこの制御に関与する可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Nephronectin binds to heparan sulfate proteoglycans via its MAM domain2013

    • 著者名/発表者名
      佐藤 祐哉
    • 雑誌名

      Matrix Biology

      巻: VOL. 32 ページ: 188-195

    • DOI

      10.1016/j.matbio.2013.01.005.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Laminin E8 fragments support efficient adhesion and expansion of dissociated human pluripotent stem cells2012

    • 著者名/発表者名
      宮崎 隆道
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: VOL. 3 ページ: -

    • DOI

      10.1038/ncomms2231.

    • 査読あり
  • [学会発表] Reexamination of substrate-attached materials in relation to rear retraction of migrating cells

    • 著者名/発表者名
      山田 雅司
    • 学会等名
      第45回日本発生生物学会・第64回日本細胞生物学会合同会議
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
  • [学会発表] ラミニンE8フラグメントを用いたヒトES/iPS細胞の単一分散培養法

    • 著者名/発表者名
      宮崎 隆道
    • 学会等名
      第12回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
  • [備考] 細胞外マトリックス研究室 - 大阪大学 蛋白質研究所

    • URL

      http://www.protein.osaka-u.ac.jp/chemistry/

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公開日: 2014-07-24  

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