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2012 年度 実績報告書

シアル酸を持つ遊離N型糖鎖の代謝におけるオートファジーの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22570148
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

鈴木 匡  独立行政法人理化学研究所, 糖鎖代謝学研究チーム, チームリーダー (90345265)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード遊離糖鎖 / シアル酸 / オートファジー / 血清
研究概要

本年度はオートファジー欠損を誘導出来るm5-7株を用いて、オートファジーの欠損とシアル酸含有糖鎖の量的増減を解析し,(1)シアル酸含有糖鎖はリソソーム由来である;(2)基底状態のオートファジーはシアリンの正常な機能に必須であり、オートファジー欠損下ではシアリンは誤ってシアル酸含有糖鎖を細胞質に放出する;(3)一端細胞質に放出されたシアリル糖鎖は(細胞質シアリダーゼを発現している組織を除き)通常状態では代謝されない;という事実を明らかにした。本研究結果は現在論文を投稿し、論文修正中である。一方、本研究の過程で見出された血清中のシアル酸を持つ複合型遊離糖鎖に関して様々な哺乳動物(ヒト、ウサギ、ウシ、マウス、ラット、ハムスター)および鳥類(ニワトリ)の血清を用いて解析を行い、(1)細胞質中の遊離糖鎖と異なり還元末端にキトビオース構造をもつGn2型の遊離糖鎖が蓄積していること;(2)それらの構造について、種によって特徴が異なることなどを明らかにした。本研究結果も投稿論文を作成準備中である。また、ラットから調製した肝細胞を用いた解析により、これらの遊離糖鎖は肝臓から分泌されることを明らかにしている。
以上、3年間の研究結果により、これまで殆ど不明だったシアル酸を持つ複合型遊離糖鎖について細胞質での生成、分解の分子メカニズムの一端を明らかにするとともに、あらたに分泌される複合型遊離糖鎖の存在を発見することが出来た。特に血清の遊離糖鎖に関してはこれまで報告がなく、その生成のメカニズムについて今後の研究の発展が期待される。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Free oligosaccharides: formation and degradation (free oligosaccharides related to N-linked glycans)2013

    • 著者名/発表者名
      Tadashi Suzuki
    • 雑誌名

      Encyclopedia of Biological Chemistry 2nd Editon

      巻: 2 ページ: 329-331

  • [学会発表] N型糖鎖代謝とオートファジーの不思議な関係

    • 著者名/発表者名
      鈴木 匡
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡
    • 招待講演
  • [学会発表] 糖鎖の一生を探る

    • 著者名/発表者名
      鈴木 匡
    • 学会等名
      第10回糖鎖科学コンソーシアムシンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 招待講演
  • [図書] Sialobiology; Structure, Biosynthesis and Function of Sialic Acid Glycoconjugates in Health and Disease (J. Tiralongo and I. Martinez-Duncker, eds.)2013

    • 著者名/発表者名
      Tadashi Suzuki and Katsunori Yamaguchi (Chapter 6, Mammalian Sialidases)
    • 総ページ数
      531
    • 出版者
      Bentham Science Publisher Ltd.

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公開日: 2014-07-24  

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