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2010 年度 実績報告書

細胞間接着に依存しない始原的な上皮極性形成の機構

研究課題

研究課題/領域番号 22570195
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

米村 重信  独立行政法人理化学研究所, 電子顕微鏡解析室, 室長 (60192811)

キーワード細胞極性 / 上皮細胞 / 細胞接着装置
研究概要

本年度の目標の一つはR2/7細胞におけるアピカル、バソラテラル、細胞接着装置マーカーの局在を決定し、R2/7細胞がαカテニンを発現しないために接着装置は作ることができないものの極性を確立していることを示すとともに、使いやすい抗体を選び出すことである。現在のところ、アピカルマーカーとして、PKC zeta, ezrinについてはR2/7の頂部にお椀上に濃縮することがわかった。また、微細構造的ににもアピカル面特有の短い、均一な太さ、長さの微絨毛が生えていることが走査電顕によって確認された。Cdc42,Crumbsについてはアピカルマーカーとも考えられるが、実際にはアピカルとバソラテラルの境界に濃縮していた。バソラテラルマーカーとしてScribbleとNa+/K+ATPaseは頂部よりも下の領域の膜に局在し、R2/7細胞が膜領域に関して明瞭に極性を持っていることを示すことができた。またその境界にはZO-1,afadin,Par3,occludinなど、細胞接着装置を形成する因子が濃縮していることがわかった。Par6,syntaxin3,PTEN,Lg1,KLB1については市販の抗体を用いても正しいと確信できる染色は得られていない。
もう一つの目標は極性化に必要であると既に他の系で報告されている遺伝子に関してノックダウンを開始することである。まず、Par複合体(Par6/aPKC/Par3/Cdc42)についてノックダウンを行った。どの遺伝子のノックダウンを行っても結果はほぼ同じで、細胞のアピカル面が小さくなり消失した。R2/7細胞は極性形成に関して感受性が高く、この研究に適した材料であることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The TRPV4 channel contributes to intercellular junction formation in keratinocytes.2010

    • 著者名/発表者名
      Sokabe, T.
    • 雑誌名

      J Biol Chem.

      巻: 285 ページ: 18749-18758

    • 査読あり
  • [雑誌論文] α-catenin as a tension transducer that induces adherens junction development.2010

    • 著者名/発表者名
      Yonemura, S.
    • 雑誌名

      Nature Cell Biol.

      巻: 12 ページ: 533-542

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Metalloprotease-dependent onset of blood circulation in zebrafish.2010

    • 著者名/発表者名
      Iida, A.
    • 雑誌名

      Curr.Biol.

      巻: 20 ページ: 1110-1116

    • 査読あり
  • [学会発表] 上皮損傷修復の特性とバリア機能の維持2010

    • 著者名/発表者名
      米村重信
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会(BMB2010)
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-12-08

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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