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2012 年度 実績報告書

細胞間接着に依存しない始原的な上皮極性形成の機構

研究課題

研究課題/領域番号 22570195
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

米村 重信  独立行政法人理化学研究所, 電子顕微鏡解析室, 室長 (60192811)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード上皮極性 / 細胞外基質 / 微小管 / 細胞周期
研究概要

上皮極性に強く関わる因子について、さらに知るためには網羅的なRNAiをする必要があり、それは予算の点で現段階では不可能である。そのため、上皮極性の性質をさらに追求する実験を行った。
1: R2/7細胞を培養プレートに吊るした液滴の中で培養すると、重力に従って細胞が液滴の底である、培養液と空気との界面に集合する。その界面は固い基質ではない。このとき、R2/7細胞は、一つ一つがめいめい勝手な方向に極性を形成していた。上皮極性の形成に細胞外基質が重要であることは知られていたが、この実験から、上皮極性の形成自体には細胞外基質の位置情報は不要であることがわかった。しかし、細胞外基質が培養基質表面にコートされていれば、上皮極性は綺麗に揃うのだから、細胞外基質はそれぞれの細胞が持っている上皮極性の軸を揃える役割を果たすということが明瞭になった。
2: R2/7細胞をノコダゾール存在下で培養し、微小管を破壊したところ、上皮極性を示すリングが消失する傾向を示した。このことは、微小管が上皮極性の形成に重要なことを示し、細胞周期の分裂期において上皮極性が消失するのは、1の実験から基質との接着が弱くなるためでなく、微小管のネットワークの様態が分裂期に変化するためと考えやすいと思われた。
3: R2/7細胞のアクチン繊維をイメージングするためにLifeAct-TagRFPを遺伝子導入し、安定発現株を得た。そのライブイメージングにより、上皮細胞極性を示すリングは常にアクチン繊維が細胞周辺から細胞中央へ動いていき、環状に集まる結果であることがわかった。リングは動的なものである。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Homeostatic epithelial renewal in the gut is required for dampening a fatal systemic wound response in Drosophila.2013

    • 著者名/発表者名
      Takeishi A
    • 雑誌名

      Cell Rep.

      巻: 3 ページ: 919 930

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2013.02.022.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Loss of N-cadherin from the endothelium causes stromal edema and epithelial dysgenesis in the mouse cornea.2012

    • 著者名/発表者名
      Vassilev VS
    • 雑誌名

      Invest Ophthalmol Vis Sci.

      巻: 53 ページ: 7183 7193

    • DOI

      10.1167/iovs.12-9949

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Talin couples the actomyosin cortex to the plasma membrane during rear retraction and cytokinesis.2012

    • 著者名/発表者名
      Tsujioka M
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci U S A.

      巻: 109 ページ: 12992-12997

    • DOI

      0.1073/pnas.1208296109

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Self-formation of optic cups and storable stratified neural retina from human ESCs.2012

    • 著者名/発表者名
      Nakano T
    • 雑誌名

      Cell Stem Cell

      巻: 10 ページ: 771 785

    • DOI

      10.1016/j.stem.2012.05.009

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Snakeskin, a membrane protein associated with smooth septate junctions, is required for intestinal barrier function in Drosophila.2012

    • 著者名/発表者名
      Yanagihashi Y
    • 雑誌名

      J Cell Sci

      巻: 125 ページ: 1980 1990

    • DOI

      10.1242/jcs.096800

    • 査読あり
  • [学会発表] Mechanosensing function of alpha-catenin in epithelial morphogenesis

    • 著者名/発表者名
      Yonemura S
    • 学会等名
      BSCB & BSDB joint meeting
    • 発表場所
      Covetry, UK
    • 招待講演
  • [備考] 電子顕微鏡解析室

    • URL

      http://www.cdb.riken.jp/jp/02_research/0203_support01.html

  • [備考] 電子顕微鏡解析室

    • URL

      http://www.cdb.riken.jp/cmg/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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