研究課題/領域番号 |
22570227
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研究機関 | 札幌国際大学 |
研究代表者 |
国田 賢治 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 教授 (20316003)
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研究分担者 |
藤原 勝夫 金沢大学, 医薬保健研究域, 教授 (60190089)
清田 岳臣 札幌国際大学, 人文学部, 講師 (40434956)
阿南 浩司 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 講師 (00553851)
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キーワード | 覚醒 / 発達 / 姿勢 / 頚部 / 衝動性眼球運動 / 滑動性眼球運動 / 反応時間 / 追従能 |
研究概要 |
頚部前屈保持時の眼球運動反応時間短縮の発達様相、さらにその背景となる頚部前屈保持時の脳賦活作用の運動学習形成が可能となる時期については、これまで検討がなされていない。これらを知るうえで、反応時間短縮が4歳から12歳までのいずれの時期で認められるようになるのかを検討することがきわめて重要であるものと思われる。平成22年度では、頚部前屈保持による眼球運動反応時間の変化の発達様相について検討を行った。 4歳から6歳までの幼児21名、および若年成人94名における頚部前屈保持時の反応時間変化を測定した。頚部前屈角0度にて下顎部を支持台に置いた姿勢(安静頚部姿勢)と、下顎部を支持台に置かずに最大頚部前屈角度の80%を保持した姿勢(頚部前屈姿勢)にて、2~4秒の任意の時間間隔で二点交互に点灯する視標を注視する課題を行った。その課題は、両姿勢それぞれ30秒間を5回ずつ行った。視標の移動開始に対する眼球運動の反応開始までの遅延時間を眼球運動反応時間とし、分析を行った。 若年成人における安静頚部姿勢保持時の眼球運動反応時間は179.5±19.2ms、頚部前屈姿勢保持時のそれは174.1±17.0msであり、両値間で有意差が認められた。幼児における安静頚部姿勢保持時の眼球運動反応時間は214.4±45.1msであり、若年成人よりも有意に長かった。頚部前屈姿勢保持時のそれは213.7±51.4msであり、有意な短縮が認められなかった。ただし、幼児の頚部前屈保持時の眼球運動反応時間の変化には大きな個体差が認められた。
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