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2012 年度 実績報告書

南米全域のモンゴロイド系先住民族における遺伝的差異の比較解析

研究課題

研究課題/領域番号 22570231
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

檀上 稲穂  独立行政法人理化学研究所, 細胞材料開発室, 協力研究員 (30415228)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード南米 / 先住民族 / 少数民族 / B-LCL / B細胞株 / ゲノム解析 / マイクロサテライト / アレイCGH
研究概要

EBVで不死化したB細胞株(B細胞)は正常なゲノム構造を安定に保つと考えられているが、高解像度で網羅的なゲノム解析は行われていなかったことから、まずアレイCGH解析によりゲノム安定性を確認した。南米先住民族の類縁解析においては、性によるバイアスを極力排除するために常染色体上のマイクロサテライト(MS)多型を解析に用いた。
1)B細胞株樹立および培養過程におけるゲノム安定性
継代数15程度の10検体についてアレイCGH解析を行った結果、全てのB細胞において免疫グロブリン遺伝子クラスター(Ig)領域の欠失が認められた。Ig領域はBリンパ球の分化過程で欠失する領域であることから、B細胞で検出されたこの領域の欠失はBリンパ球由来であると考えられた。末梢血単核球からBリンパ球を分画し同様にアレイCGH解析を行ったところ、B細胞と同様の欠失パターンが認められた。B細胞の樹立過程で生じたと考えられる増幅・欠失は4カ所検出され、樹立初期におけるゲノム構造は安定していることが示された。30継代程度培養したB細胞株おいては、解析した3株中1株において4番染色体トリソミーが確認された。この細胞集団では4番染色体以外の領域での増幅・欠失は認められなかった。継代数の少ない細胞集団と継代数を経た細胞集団について細胞クローンの解析を行った結果、両者は異なるBリンパ球由来であることが示された。
2)部族間の類縁関係
MS8領域とベネズエラ46個体、コロンビア26、エクアドル40、ボリビア24、チリ42を用いてMSの総アリル数を算出したところ、南米全検体は54で日本人(152検体)と大きな差異は無かった。地域ごとの集計では地域間で遺伝的特徴の異なることが示唆された。また地域ごとに各アリルの出現頻度が異なっており、南米先住民族は地域ごとに特徴的な遺伝的背景を保持することが示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Dominant expansion of a cryptic subclone possessing an abnormal karyotype occurs in B lymphoblastoid cell lines during culture.2013

    • 著者名/発表者名
      Inaho Danjoh
    • 雑誌名

      Cytogenetics and Genome Research

      巻: 139 ページ: 88-96

    • DOI

      DOI: 10.1159/000343757

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of a robust method for establishing B cell lines using Epstein-Barr Virus.2012

    • 著者名/発表者名
      Inaho Danjoh
    • 雑誌名

      In Vitro Cellular and Developmental Biology - Animal

      巻: 48 ページ: 393-402

    • DOI

      DOI 10.1007/s11626-012-9523-y

    • 査読あり
  • [学会発表] Epstein-Barr virusを用いたB細胞株樹立の効率に影響を与える因子の探索2012

    • 著者名/発表者名
      檀上稲穂
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] evelopment of a robust method for establishing B cell lines using Epstein-Barr Virus.2012

    • 著者名/発表者名
      Inaho Danjoh
    • 学会等名
      The American Society of Human Genetics Annual Meeting
    • 発表場所
      San Francisco, USA
    • 年月日
      20121106-20121110
  • [学会発表] Development of a robust method for establishing B cell lines using Epstein-Barr Virus.2012

    • 著者名/発表者名
      Inaho Danjoh
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      20120919-20120921
  • [図書] 目的別で選べる細胞培養プロトコール2012

    • 著者名/発表者名
      檀上稲穂
    • 総ページ数
      23
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2014-07-24  

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