研究課題/領域番号 |
22580008
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
赤木 宏守 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (50315587)
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研究分担者 |
中沢 伸重 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (40315586)
渡辺 明夫 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (50325940)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | イネ / カドミウム / ファイトレメディエーション / 膜輸送体 / OsHMA3 |
研究概要 |
(1)OsHMA3の機能解析: C末端領域の長さを変化させたOsHMA3を導入したシロイヌナズナのCd耐性を指標としてOsHMA3のCd輸送活性を解析し、昨年度までにOsHMA3のC末端領域がCd輸送に不可欠であることが推測されていた。今年度、詳細な解析により膜貫通領域に続く105残基を欠失させた場合、Cd耐性が向上しないことを明らかにした。さらに、このC末端領域を欠失させたOsHMA3は液胞膜に局在することから、この領域が植物におけるCd輸送に必須であることが明らかとなった。(2)OsHMA3によるCd移行能の制御技術の開発:葉で特異的に発現するcabプロモーターでOsHMA3を発現させたシロイヌナズナでは、葉のCd耐性が向上した。これは、OsHMA3がCdを液胞内に輸送して無毒化させたことによると考えられた。一方、根の成長はCdによって抑制されており、全草で発現する35sプロモーターを用いた形質転換体に比べて植物全体の成長は劣っていた。また、OsHMA3を35sプロモーターで発現させたシロイヌナズナでは、吸収したCdが根に蓄積して葉への移行が制限されることが確認された。また、イネ品種「日本晴」において35sプロモーターでOsHMA3を発現させたところ、吸収したCdの僅か4%しか茎葉部に移行しなかった。「日本晴」では内生のOsHMA3の機能により20%のCdが茎葉部に移行しているが、さらに移行を制限できることが示された。すなわち、OsHMA3の発現制御により植物体内でのCd移行を大幅に制限可能であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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