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2010 年度 実績報告書

ダイズの葉における窒素の蓄積容態および再転流が子実生産への影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22580016
研究機関佐賀大学

研究代表者

鄭 紹輝  佐賀大学, 海浜台地生物環境研究センター, 准教授 (90253517)

キーワードダイズ / 子実収量 / 窒素蓄積 / 老化
研究概要

本年度では、ダイズの葉における窒素の貯蓄形態、およびその転流が子実生産に及ぼす役割を解析した。葉の全窒素含量が最も高いR5期における葉内窒素の形態は80%エタノール不溶性窒素(主にタンパク態)が最も多く、その割合は80%以上であった。次にアミノ酸態窒素(約7%)、硝酸態窒素(3%)及びウレイド態窒素(3%)の順であった。次に、供試した4品種において、葉内全窒素濃度は開花期(R1)から子実肥大開始期(R5)まで高く維持されたが、その後徐徐に減少し、子実肥大中期(R6)以降は急速に低下した。品種間ではタマホマレの葉内全窒素濃度は他の三品種よりかなり低かった。各品種葉内全窒素濃度の最高値と最低値の差を葉から子実に転流した窒素分であると考えた場合、子実内の全窒素量に占める葉から転流した窒素の割合はフクユタカ、アキヨシおよびサチユタカでは18%以上であったのに対し、タマホマレでは明らかに低く約14.50%であった。このことから、タマホマレでは葉の窒素含量が低く、子実肥大期において葉からの転流窒素よりも土壌からの吸収窒素への依存度が高いと考えられた。以上の結果を要約すると、ダイズの葉においては、子実肥大開始までは多くの窒素が蓄積され、子実肥大の進行に伴って、その蓄積窒素は、子実に転流されていると考えられた。このように葉から転流した窒素が子実に集積された全窒素の約17~26%と品種によってかなり異なったが、転流量の少ない品種では、必ずしも子実収量は低くないことから、子実肥大期間中に土壌から多くの窒素を吸収しているものと推察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ダイズ葉内窒素蓄積の様態及び子実生産に対する貢献度2010

    • 著者名/発表者名
      趙〓・鄭紹輝・有馬進
    • 学会等名
      日本作物学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-04

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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