• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ダイズの葉における窒素の蓄積容態および再転流が子実生産への影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22580016
研究機関佐賀大学

研究代表者

鄭 紹輝  佐賀大学, 海浜台地生物環境研究センタ, 准教授 (90253517)

キーワードダイズ / 子実収量 / 窒素蓄積 / 老化
研究概要

前年度では、ダイズにおいて子実肥大期までに並に葉に窒素を蓄積し、その蓄積量には品種間差がみられた。また、葉への窒素蓄積量が少なくても高収量が得られたのは、子実肥大期において窒素の吸収能力が高いのではないかと考えられた。そこで、本年度では子実肥大前に葉への窒素蓄積の多少が対照的な2品種を用い、ポット栽培ダイズ植物に開花後種々窒素濃度の培養液を給与した。その結果、子実肥大開始前の窒素給与に対し、窒素をよく蓄積する品種サチユタカでは莢数および子実重は窒素濃度の増加に従って増加したが、窒素蓄積が低いタマホマレでは明瞭な反応が見られなかった。しかし、子実肥大開始後の窒素給与に対し、タマホマレでは莢数および子実収量は窒素濃度の増加に従って著しく増加した。サチユタカは子実肥大前に給与された窒素を吸収・蓄積し、子実肥大開始後に子実への転流によって収量増加をもたらしたのに対し、タマホマレは、子実肥大開始後に給与された窒素を効率よく吸収し子実肥大に利用したものと推察された。最終的な子実収量は前年度の圃場実験同様、タマホマレの方で高かったことから、葉に窒素を多く蓄積する品種が多収になるとは限らなかった。今後、子実肥大前の窒素蓄積能力、ならびに子実肥大開始後の窒素吸収能力の両方が高い素質を持ち備える品種で収量ポテンシャルが高いのではないかと仮説を立て、多くの栽培品種を使って確かめていきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

葉における窒素蓄積の実態を突き止められ、それが収量に対する影響も明らかになった。

今後の研究の推進方策

異なる時期の窒素給与試験により、ダイズでは品種によって効果的に窒素を同化する時期が異なることを明らかにした。この結果の応用として、今後のダイズ栽培において品種の特性に応じた施肥技術につながることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The influence of nitrogen supply on nitrogen accumulation in leaf and seed yield during seed filling period in soybean2011

    • 著者名/発表者名
      Xin Zhao, Shao-Hui Zheng, Susumu Arima
    • 学会等名
      第7回アジア作物学会議
    • 発表場所
      インドネシアボゴール市
    • 年月日
      2011-09-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi