イネ極穂重型品種の登熟向上に貢献する良登熟型遺伝子を探索したところ,ADPグルコースピロホスホリラーゼ(AGPase)小サブユニット2座,同酵素の大サブユニット2座およびショ糖トランスポーター1座に,それぞれAPS2-2,APL2-2およびSUT1-2が候補遺伝子として検出された.これら遺伝子をもつものは,発育胚乳中でAGPase活性が高く,成熟後の登熟程度も高いことが分かった.またこれら3遺伝子の中でもAPL2-2が最も強力な作用を示すことが推察された.これら3遺伝子はインド型品種に比較的高頻度で存在していた.一方,これら遺伝子を保有しても必ずしも飛躍的多収には繋がらないことが分かった.
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