リンゴ果実ヘミセルロース性多糖として初めて見いだされたガラクトグルコマンナンの微細構造解析をすすめるとともに、それに由来するオリゴ糖断片のヒト大腸ガン培養細胞COL0201に対する増殖抑制機構を明確にするための研究を進めることを目的としている。 今年度は、 (1)リンゴ果実からガラクトグルコマンナンと抽出調製を行った。また、比較するためにコンニャクからグルコマンナンの調製を行った。 (2)コンニャクグルコマンナンから各種オリゴ糖の分離精製を、酸部分加水分解、セルラーゼ処理後、各種クロマトの組み合わせにより行った。グルコース(G)とマンノース(M)から構成されるオリゴ糖として、五糖(M-M-M-M-G)四糖(M-M-M-M、およびM-M-M-G)、三糖(M-M-M、およびM-M-G)、二糖(M-M、およびM-G)の計七種を得た。 これらの多糖およびオリゴ糖を得ることは、次年度の研究を進めるために必須で、かつ、今回確立したオリゴ糖調製方法でさらに多種類のガラクトグルコマンナンオリゴ糖を調製することが可能となった。
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