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2011 年度 実績報告書

植物の形状を考慮した都市冷却モデルの構築と応用

研究課題

研究課題/領域番号 22580030
研究機関千葉大学

研究代表者

本條 毅  千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 教授 (60173655)

キーワードヒートアイランド / 植物モデル / シミュレーション / 熱収支 / パッシブ冷却 / 屋上緑化 / 壁面緑化 / 都市モデル
研究概要

夏季における省エネルギーは,我が国の重要な課題であり,緑化によるパッシブな冷却による空調のエネルギー負荷の減少が不可欠である。しかし,どのような形状の植物を,壁面緑化や屋上緑化に使用した場合に,最大の効果が得られるかなどについては,解析的研究がほとんど行われていない。そこで,本研究では,植物形状を考慮した,建築物および都市のエネルギー収支モデルの構築と,屋上,壁面緑化の都市冷却へのより詳細な評価を行えるようにすることを目的とする。
本年目は,特に壁面緑化の測定とシミュレーションを行った。壁面緑化の測定例は,長期にわたる熱収支測定例が少ないため,夏から冬にかけて長期にわたり行い多くのデータを蓄積し,熱収支の特徴や植物の蒸発散について有用なデータが得られた。このデータを元に,モデルの改良を行い,さまざまなパラメータの最適化などを行った。その結果をもとに,建物を屋上緑化,壁面緑化した場合の,シミュレーションを行い,植物の蒸発量と建物全体でのエネルギー収支の計算を行ない,夏季における冷房負荷の低減効果の予測を行った。エネルギー収支の計算過程で,植物表面温度,さまざまな点での建物表面温度,建物内気温などが計算され,熱の流れも計算された。その結果から,緑化しない場合に比べ,屋上や壁面を緑化した場合,さまざまなケースで,緑化による省エネルギー効果は非常に大きいことが,予測された。測定とシミュレーションを比較した結果では,測定での植物による蒸発散が。シミュレーションによる結果よりも大きく,植物形状を考慮した蒸発散モデルの精緻化が必要であることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2011年度は,緑化した屋上や壁面の熱収支の測定とモデルの作成,緑化した建物のエネルギー収支シミュレーションモデルの作成と省エネルギー効果予測などを,計画どおり行うことができた。

今後の研究の推進方策

2012年度は,引き続き実測との比較,モデルの改良を行う。
また,建物レベルから都市レベルへモデルを拡張し,省エネルギー効果の解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Landscape Simulation and Visualization on Google Earth2011

    • 著者名/発表者名
      Honjo, T., Umeki K., Wang,DH., Yang, PA. and Hsieh, HC.
    • 雑誌名

      The international Journal of Virtual Reality

      巻: 10(2) ページ: 11-15

    • 査読あり
  • [学会発表] 緑化壁面の熱伝導の解析2012

    • 著者名/発表者名
      廣田陸, 本條毅, 他
    • 学会等名
      日本農業気象学会全国大会
    • 発表場所
      大阪府立大学(堺市)
    • 年月日
      2012-03-14
  • [学会発表] 壁面緑化の熱的効果と測定シミュレーション2011

    • 著者名/発表者名
      鳥羽響子, 本條毅, 他
    • 学会等名
      日本農業気象学会関東支部会
    • 発表場所
      研究交流センター(つくば市)
    • 年月日
      2011-12-09
  • [学会発表] 壁面緑化の熱的特性2011

    • 著者名/発表者名
      鳥羽響子, 本條毅, 他
    • 学会等名
      造園学会関東支部会
    • 発表場所
      千葉大学園芸学部(松戸市)
    • 年月日
      2011-10-15

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公開日: 2013-06-26  

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