研究課題/領域番号 |
22580037
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
三吉 一光 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (60312237)
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キーワード | ラン科植物 / 半数体 / 種子繁殖性品種 / 完全ホモ個体 / コチョウラン |
研究概要 |
コチョウランは、わが国のラン科植物の営利栽培で最も生産額が大きい。その約9割が4倍体の種子繁殖性品種であるが、花色が白色に限定されている。市場でのコチョウランの花色の構成が単調なことから、近年では白色花以外り品種が切望されている。しかし、4倍体では花色の遺伝様式が一層複雑になり、育種年限が極端に長くなることから、白色花以外の種子繁殖性品種の作出は、循環選抜法などの従来の育種手法では、実用的には不可能とされてきた。 また、微細繁殖(いわゆるメリクロン)では、培養変異が多発するため、栄養繁殖性品種は普及していない。これまで一般作物においては、半数体を倍加して得られた完全ホモ接合体を自殖して、種子繁殖性品種として利用している。本研究は、コチョウランの半数体の誘導と染色体の倍加処理によって、完全ホモ個体を得る条件を明らかにし、コチョウラン有色花の種子繁殖性品種を作出するための基礎知見を得ることを目的として行った。 市販の4倍体コチョウラン品種3点を供試して、半数体を誘導する条件の検討を行った。コチョウランでは体細胞多倍数性(polysomaty)が観察されるので、倍数性の検定は根端約1mmの若い組織を用いた。得られた幼植物体の半数近くが2倍性半数体であり、染色体の半減が認められた。現在2倍性品種を用いて、半数体の誘導を試みている。試験管内に約200の幼植物体を維持しており、発根した個体から順次倍数性の検定を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予期せぬ所属の異動(秋田県立大学から千葉大学)の為実験の一部の進捗が遅れ気味な為。
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今後の研究の推進方策 |
得られた幼植物体の幼根の先端を用いて、フローサイトメトリーにより倍数性の検定を行う。 半数体が得れれた場合は、根端培養によってPLBを誘導する。これらPLBに倍加処理を行い、倍加半数体を誘導する。 さらに昨年度までに得られえた、4倍体コチョウラン品種から半数性2倍体個体の誘導に関する成果を取りまとめて、秋季園芸学会において発表する。
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