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2012 年度 実績報告書

モモ果実成熟初期のエチレン生成に及ぼすオーキシン作用の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 22580044
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

立木 美保  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所 栽培・流通利用研究領域, 主任研究員 (10355381)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードオーキシン / エチレン / モモ / 果実軟化
研究概要

昨年度までの解析から、モモ果実における内生IAA含量は幼果期に高く、果実の生長に従い徐々に低下し続け、成熟直前に検出限界以下となるが、その後溶質モモでは急激に増加し、それに伴いオーキシン誘導型のエチレン生合成酵素PpACSlが誘導されることでエチレンが生成され、軟化することを明らかにした。
そこで本年度は、溶質モモにおいて収穫後のオーキシン生合成を抑制することによってエチレン生成および果肉硬度に及ぼす影響について検討した。収穫翌日の「川中島白桃」果実にオーキシン生合成阻害剤処理をすると、収穫4日後に全ての阻害剤処理区においてpACSlmRNA発現が抑制され、エチレン生成量は無処理よりも低い値を示した。また、肉硬度についても収穫4日後には全ての阻害剤処理区において無処理より低い値となった。以上の結果から、収穫後におけるIAA生合成阻害剤処理は、溶質モモ果実の軟化抑制に有効である可能性が高いと考えられた。
これまでに硬肉モモは、溶質モモとは異なり収穫期に達しても内生IAA含量が低いためエチレン生成量が増加しないため軟化しないことを明らかにしている。硬肉モモは外生エチレン処理によって果肉硬度は低下するが、粉質化するなど溶質モモとは異なる肉質となることが知られていた。そ、こで、硬肉モモの軟化に及ぼすオーキシンの影響を明らかにするために、硬肉モモ「まなみ」にオーキシン剤処理をすると、エレン生成起こり軟化したが、直接エレンるほどはしないことが明らかとなった。以上の結果より、モモの軟化に関連する細胞壁修飾酵素等もオーキシンの影響を受けることが推測された。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Increased levels of IAA are required for system 2 ethylene synthesis causing fruit softening in peach (Prunus persica (L). Batsch).2013

    • 著者名/発表者名
      Miho Tatsuki, Naoko Nakajima, Hiroshi Fujii, Takehiko Shimada, Michiharu Nakano, Ken-ichiro Hayashi, Hiroko Hayama, Hirohito Yoshioka, Yuri Nakamura
    • 雑誌名

      J. Exp. Bot.

      巻: 64 ページ: 1049-1059

    • DOI

      10.1093/jxb/ers381

    • 査読あり
  • [産業財産権] 果実の鮮度保持剤2013

    • 発明者名
      立木美保
    • 権利者名
      横浜市立大学、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
    • 産業財産権種類
      特許、特願
    • 産業財産権番号
      2013-008344
    • 出願年月日
      2013-01-21

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公開日: 2014-07-24   更新日: 2015-07-13  

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