研究課題/領域番号 |
22580045
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
西島 隆明 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 花き研究所花き研究領域, 上席研究員 (60355708)
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研究分担者 |
仁木 智哉 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 花き研究所花き研究領域, 主任研究員 (70355709)
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研究期間 (年度) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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キーワード | 花形 / 副花冠 / サイトカイニン / 花芽分裂組織 / 分裂組織形成関連遺伝子 / ホルクロルフェニュロン |
研究概要 |
本年度は、トレニアの花芽内で局所的にサイトカイニン生合成を誘導した組換え体を作り、サイトカイニンシグナルの局在化と花形との関係を明らかにすることを主な目的とした。 花芽の萼および花弁で発現誘導するAP1プロモーター、ならびに花弁および雄蕊で発現誘導するAP3プロモーターにサイトカイニン生合成遺伝子をつないだコンストラクト(それぞれAP1::AtIPT4 およびAP3::AtIPT4 )をトレニアに導入した。この組換え体では、サイトカイニン濃度ならびにサイトカイニンシグナルの分布が、想定通りの局在性を示していた。また、サイトカイニンシグナルの増加した花弁では、細胞分裂を促進するWUSCHELの発現が高まっていた。 AP1::AtIPT4 組換え体では花弁数が増加し、AP3::AtIPT4 組換え体では、花弁数が増えるとともに花冠が大型化し、副花冠が形成され、花弁周縁に鋸歯が発生した。つまり、花冠の大型化、副花冠の形成、花弁周縁の鋸歯は、AP3::AtIPT4 組換え体だけに認められた。AP3::AtIPT4 組換え体に特異的なサイトカイニンシグナルの増加部位は雄蕊であり、これらの形態変化には、雄蕊におけるサイトカイニンシグナルの増加が必要であると考えられた。 両組換え体とも、花芽分裂組織の拡大により、花芽の花托部が正常型と比較して拡大していたが、その拡大が、AP1::AtIPT4 組換え体では萼辺伸長期まで、AP3::AtIPT4 組換え体では、花弁発達の初期段階が起こる花弁伸長期まで続いた。従って、花弁伸長期における花托部の拡大が副花冠の形成を誘導すると考えられた。一方、花冠の大型化および花弁周縁の鋸歯は、花弁伸長期における花弁でのサイトカイニンシグナルの増加によって誘導されると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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