研究課題
コガネムシ類幼虫・成虫、ハムシ類幼虫・成虫に対して殺虫活性を有するcry遺伝子(cry8Ca、cry8Da、cry8Db遺伝子)を用いて、鞘翅目害虫殺虫活性機構の解明を行った。特異的殺虫活性機構を解明する方法としては、コガネムシ類やハムシ類(幼虫&成虫)におけるこれらCryトキシンの消化管におけるプロセッシング様式を、消化液による断片のSDS-PAGE解析解析、N末端アミノ酸解析を行うことで比較し、何故これらのトキシンの特異的な殺虫活性が発揮されるのかを明らかにした。ハムシ類においては、成虫殺虫活性は、消化液によるプロセッシング段階によって決定されることを明らかにした。コガネムシ・ハムシ類に対して殺虫活性を有するCry8トキシンについては、感受性昆虫側の受容体の研究がされておらず、腸管の上皮膜細胞に存在する受容体分子の特定を行った。受容体分子の特定には、各Cryトキシンをカラムに固定化した後、腸管の皮膜細胞から調整したBBMVを流し、その中からトキシンにアフィニティーのある分子を回収し、SDSポリアクリルアミド電気泳動で分画した後、分子の同定は当該研究機関に導入されているN末端アミノ酸解析装置やマルディーTOFマス装置、LCマス装置により行うことで同定を行った。農作物に甚大な被害をもたらす鞘翅目害虫をサンプリングに出向き各Cryタンパク質を、浸績法もしくは塗布法を用いて幼虫・成虫に食下させることで、生物検定を行った。椰子の害虫であるココナッツビートルやサトウキビの害虫であるタイワンカブトムシの発生が、東南アジア各国で問題となっているが、BT製剤による防除法は確立されていない。連携研究協力者であるインドネシアのYulia博士にコガネムシ・ハムシ類にバイオアッセィを依頼し、防除法の意見交換を行った。
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THE 3^<RD> INTERNATIONAL MEETING FOR THE DEVELOPMENT OF INTEGRATED PEST MANAGEMENT (IPM) IN ASIA AND AFRICA
巻: 3 ページ: 49-52
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http://hashi.agr.hokudai.ac.jp/BT%20List.html