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2010 年度 実績報告書

交信かく乱法が効かない害虫種に対する原因究明と分子同定法の導入

研究課題

研究課題/領域番号 22580059
研究機関千葉大学

研究代表者

野村 昌史  千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 准教授 (50228368)

研究分担者 中牟田 潔  千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 教授 (70343788)
キーワード交信かく乱 / キンウワバ類 / 分子同定法 / 性フェロモン / 害虫管理
研究概要

22年度の野外調査については.長野県軽井沢町に1区2.5haの広大な敷地を借用して行なった.レタス圃場での調査の結果,交信かく乱区でもターゲット種を含む各種キンウワバ幼虫の発生がみられ,改良試作品では発生が抑えられる傾向にあった.よって市販の交信かく乱剤は,充分なかく乱効果を示していないことが明らかとなった.また発生しているキンウワバ類については、ターゲット種のイラクサギンウワバとタマナギンウワバ、および非ターゲット種のキクキンウワバ、キクギンウワバが発生していたが,幼虫時に死亡したものなど種不明個体については、分子同定技術を開発し適用したところ,その多くがタマナギンウワバであり,レタスほ場での優占種はタマナギンウワバであることが明らかとなった.開発した技術については学会誌に投稿し,アクセプトされた。
また野外調査で発生したチョウ目害虫について種の同定を行なったところ「新たな害虫」としてニセタマナヤガの存在が明らかとなった.本種は我々の調査以外でも多くのほ場で確認され,これらをまとめた長野県の連携研究者のデータにより病害虫発生予察特殊報第8号で公表された.
性フェロモン成分の解析については,ほ場で採集されたタマナギンウワバの成分をガスクロマトグラフィーで解析したところ,既知の成分比とほとんど変わらない傾向を示した.これについては,次年度以降も継続して性フェロモン成分を分析することで,本当に変異は認められないのかを明らかにしていきたい。
以上により初年度としてはいくつかの成果公表も含め,まずまずの成果を上げたと判断できたので,今後とも多くの成果を出せるよう継続的な研究を行っていきたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Application of molecular techniques to the identification of three plusiine species, Autographa nigrisigna, Macdunnoughia confusa and Thysanoplusia intermixta (Lepidoptera : Noctuidae) found in IPM lettuce fields in Japan2011

    • 著者名/発表者名
      Hashiyama, A., M.Nomura, J.Kurihara, G.Toyoshima
    • 雑誌名

      Economic Entomology

      巻: 104 ページ: 1280-1285

    • 査読あり
  • [学会発表] 成分の異なる2タイプの交信かく乱剤によるタマナギンウワバへの防除効果2011

    • 著者名/発表者名
      橋山葵・野村昌史・中牟田潔・栗原潤・豊島悟郎
    • 学会等名
      第55回日本応用動物昆虫学会大会
    • 発表場所
      九州大学(震災により大会は中止となったが,発表は成立という判断がなされた)
    • 年月日
      2011-03-27

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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