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2010 年度 実績報告書

ダイズ根粒菌の地理的分布と環境適応機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22580068
研究機関宮崎大学

研究代表者

佐伯 雄一  宮崎大学, 農学部, 准教授 (50295200)

キーワードダイズ根粒菌 / Bradyrhizobium / 遺伝子多型 / 多様性 / 微生物生態 / 共生 / Rj遺伝子 / 環境因子
研究概要

本研究は、ダイズ栽培地の緯度が日本とほぼ同じであるアメリカ合衆国の土着ダイズ根粒菌の分布と多様性を調査し、根粒菌の土着化と優占化に関する知見を蓄積し、有用根粒菌の実用的接種技術の開発に資することを最終目的として研究を進めている。これまでの研究で、日本の土着根粒菌においては、北から南へ根粒菌フロラが変遷しているという結果を得ているため、主として土壌温度および土壌の理化学性を解析対象の環境因子とし、アメリカおよび東南アジアにおける土着ダイズ根粒菌の分布を、遺伝子多型を基に数理生態学的に検証することにしている。平成22年度において、農林水産大臣の許可を取得し、USDA-ARSの研究者の協力の下、アメリカのダイズ圃場の土壌(Florida、Louisiana、Georgia、Alabama、Kentucky、North Carolina、Ohio、Michigan)を採取・輸入した。植物インキュベーターにおける一定環境下で、各種ダイズ品種を栽培し、着生根粒を採取した。本年度においては、アラバマ、ケンタッキー、ミシガンの土壌から、根粒菌のカルチャーコレクションを調製した。根粒菌のゲノムを抽出し、16S-23S rDNA ITS領域の制限酵素断片長多型による解析を行った。その結果、ミシガンではB.japonicum USDA123株、ケンタッキーではB.japonicum USDA110株、アラバマではB.elkanii USDA76株のクラスターに含まれる株が優占していた。この結果は日本における土着ダイズ根粒菌の分布と類似しており、ダイズ根粒菌の土着化・優占化に及ぼす環境因子として温度の影響を強く示唆した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Changes in Population Occupancy of Bradyrhizobia under Different Temperature Regimes2010

    • 著者名/発表者名
      Yuichi SAEKI
    • 雑誌名

      Microbes and Environments

      巻: 25 ページ: 309-312

    • 査読あり
  • [学会発表] Effect of Rj-genotype and cultivation temperratur on the community of soybean-nodulating bradyrhizobia2010

    • 著者名/発表者名
      Yuichi SAEKI, et al.
    • 学会等名
      1^<st> Asian Conference on Plant-Microbe Symbiosis and Nitrogen Fixation
    • 発表場所
      宮崎大学(宮崎)
    • 年月日
      20100921-20100924
  • [学会発表] 宿主ダイズのRj遺伝子型と栽培温度によるダイズ根粒菌の感染傾向に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      佐伯雄一, 他
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌)
    • 年月日
      20100907-20100909
  • [学会発表] 国内におけるダイズ根粒菌の分布と多様性における一考察2010

    • 著者名/発表者名
      佐伯雄一、 他
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会九州支部春季例会
    • 発表場所
      宮崎大学(宮崎)
    • 年月日
      20100427-28

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公開日: 2012-07-19  

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