研究課題
以前の研究で、Eikenella corrodensの標準株である23834株にプラスミドpMU1由来のリコンビナーゼ遺伝子を導入したところ、線毛遺伝子領域の組み換えや、本菌の病原性の指標となるレクチン活性の上昇、バイオフィルム形成能の上昇、増殖能の上昇といった高病原化が観察された。本研究では、他の臨床分離株にこのリコンビナーゼ遺伝子を導入したところ、線毛遺伝子領域の組換えが起こる株と、起こらない株とが見られた。組換えが起こった株では、23834株で見られたレクチン活性の上昇、バイオフィルム形成能の上昇、増殖能の上昇も見られたが、組換えが起こらなかった株では、全く変化が見られなかった。これらのことから、リコンビナーゼによる高病原化はE. corrodensに普遍的に見られる現象であることがわかった。また、ゲノム解析の結果、この高病原化にファージ感染が関与することが示唆された。本研究の成果より、口腔内で高病原化株がファージ感染などを介して頻繁に出現する可能性が示唆された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Bioscience and Bioengineering
DOI:10.1016/j.jbiosc.2013.03.013
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry
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10.1271/bbb.130047