研究概要 |
1.カナダ産イチイTaxus canadensisからこれ迄例のないタキサンペルオキシド(7,9-エピジオキシ化合物)や13-H-4(20),12-タキサジエンを単離、構造決定した。日本産イチイTaxus cuspidataから得たタキサンからこれ迄例のないタキサテトラエンを得た。また新規骨格を有するアビエタン二量体を単離した。キク科ノコギリソウ属植物からも新規なグアイアノリドやその二量体(新規骨格)を得、構造決定し、achillinin A-Cと命名した。それぞれ中程度の抗ガン作用を示した。 2-1.植物成分エチノピン合成においてトリシクロ環骨格への立体選択的な側鎖導入から環化反応の検討を行った。 2-2.マオエクリスタルVの新規合成経路においてパラジウム触媒カルボニル化反応によりビシクロオクタン骨格へのC1単位の導入に成功した。 2-3.海洋スポンジの成分コルチスタチン類の新規アナログEI-hybrid A,B,C3種の合成に成功した。銅触媒を用いたエーテル化反応によりABC環のゼデル合成を行った。 2-4.抗生物質JBIR-23において、マイケル反応に続く分子内アルドール反応によって2環性骨格を構築、さらに辻-トロスト反応とエーテル環化より、新規な4環性骨格化合物の合成に成功した。 2-5.プラテンシマイシンにおいて、剛性に必要な炭素単位を全て備えた連続環化反応の基質を合成した。 2-6.抗生物質エナシロキシン類において、Marshall法を用いた新規なC9'-C15'単位の合成法を開発した。
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