本研究では有機合成化学・天然物化学の視点から「植物保護」をキーワードとし、植物(作物)保護に関連する生物活性天然物の合成化学的研究を行った。平成24年度の主な研究成果を記す。 根寄生雑草の種子発芽刺激物質であるストリゴラクトン類の合成研究:1)Sorgomol光学活性体合成における鍵反応である合成中間体に対する酵素を用いた速度論的分割に関して、酵素のスクリーニング・反応条件の最適化を行った。現在、光学活性体合成を継続中である。2)Solanacol の合成に関しては、酵素を用いた速度論的分割を鍵反応として用い、その光学活性体合成を達成した。現在、細部の条件最適化を行っている。 昆虫成長制御物質であるデカチュリン類の合成研究:Decaturin Cの光学活性体合成を達成した。 その他:大豆フィトアレキシンglyceollin Iの形式合成を達成した。
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