研究概要 |
放線菌Streptomyces rochei7434AN4株が生産する2つのポリケチド抗生物質ランカサイジン(LC), ランカマイシン(LM) の生合成および制御システムの包括的解析を行った。LM生合成クラスターにコードされたII型チオエステラーゼ遺伝子lkmEの遺伝子破壊株は、15-nor-LM誘導体を蓄積した。これにより、LkmEは誤って導入されたLMスターター基質を加水分解する役割をもつことが示唆された。また、LC,LM生産を誘導するシグナル分子SRBを培養液160リットルから単離し、化学合成を組み合わせて構造決定を行った。またSARP型転写活性化因子srrY がもうひとつのSARP遺伝子srrZのプロモーター上流に結合することを明らかにし、これによりLM生合成の活性化機構が解明できた。
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