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2011 年度 実績報告書

抗酸化物質がβアミロイド沈着を低下させる可能性を位相X線画像で解析する新しい試み

研究課題

研究課題/領域番号 22580145
研究機関北里大学

研究代表者

丸山 弘子  北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (50129269)

研究分担者 武田 徹  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (10197311)
川上 文貴  北里大学, 医療衛生学部, 助教 (50511896)
キーワード抗酸化物質 / クルクミン / 脳神経疾患 / アルツハイマー病 / 免疫組織染色 / βアミロイドタンパク質 / タウタンパク質 / 位相X線画像
研究概要

1.位相X線3次元画像と病理組織標本2次元画像の対峙性解析
アルツハイマー病モデルマウスを利用し、βアミロイドの蓄積の抑制が想定されているクルクミン、アスピリンの効果を、位相X線CTと病理組織学的手法にて経時的に観察した。βアミロイド42タンパク質の免疫組織染色での解析及び位相X線画像では、13ヶ月時点で、クルクミン投与群のアミロイド斑数が優位に減少していた。しかし、βアミロイド40タンパク質では差を認めなかった。
2.アルツハイマー病モデルマウスの行動に及ぼす影響
アルツハイマー病抑制の効果を確認するために、オープンフィールド法による行動実験を加え基礎的な検討を行った。投与後5ヵ月で、対照群では多動や無動等行動にバラツキが出て異常行動が認められたが、クルクミン群では行動のバラツキが小さく行動異常の程度がかなり低い結果を示した。また、死亡時期は、非投与群で平均37週だが、投与群では48週と延命する事が分かった。また、アスピリン群でも死亡時期の遅れが認められた。
3.βアミロイドタンパク質蓄積とタウタンパク質高リン酸化誘導の解析
凍結保存した脳組織よりβアミロイドタンパク質とタウタンパク質を抽出し、両タンパク質の蓄積量の比較に着手した。βアミロイドタンパク質の抽出法の確立に手間取りデータを得るには至らなかったが、条件を明らかにすることが出来たので、今後はβアミロイドタンパク質蓄積とタウタンパク質のリン酸化誘導の解析を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

クルクミンがβアミロイド42タンパク質の沈着を抑制することを病理組織学的に確認した。さらに、KEKでの位相X線画像解析にも着手してデータを着実に揃える事ができた。βアミロイドタンパク質蓄積とタウタンパク質のリン酸化誘導の解析については実験条件を確立した。

今後の研究の推進方策

今後は実験群のマウスの匹数を増やして、クルクミン摂取によるβアミロイド42タンパク質沈着の抑制効果について統計学的に解析を進める。マウスの行動についても定期的に解析を進める。さらに、タウタンパク質のリン酸化について解析し、βアミロイド42タンパク質沈着との関連性について検討をする。一方、KEKでの位相X線CT画像収集に加え、空間分解能の高いSpring-8で画像収集を計画している。
研究成果の一部は、平成24年5月の第66日本栄養・食糧学会で発表予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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