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2010 年度 実績報告書

In vivo生体顕微鏡を用いた植物ポリフェノールの微小循環に対する作用の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22580146
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

越阪部 奈緒美  芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (30554852)

研究分担者 柴田 政廣  芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (60158954)
キーワードボリフェノール / 生体顕微鏡 / 微小循環 / in vivo
研究概要

高ポリフェノール含有食品の摂取は心血管系疾患のリスクファクターを改善するが、その詳細については未だ不明な点が多いことから、今回我々は生体顕微鏡を用いることによって、生理的条件下におけるポリフェノールの微小循環に対する作用をIn vivo生体顕微鏡を用いて直接観察した。ラットに15%ラード含有飼料およびココア1%を含有する高脂肪食を摂取させ6週間飼育し、麻酔下で腸間膜をKrebs緩衝液で満たしたチャンバ内に展開し、生理的状態での細動脈血管径を記録した後、Phenylephrine処理し局所的収縮状態に保った後に、Acetylcholin(Ach)処理し内皮依存性細動脈拡張を記録した。その後Papaverine処理し、最大血管拡張状態で血管径を計測した。生理的状態における血管拡張度は対照群に比較し、高脂肪食摂取群で有意に低下していたが、この低下はココア群では認められなかった。Ach処理による血管内皮依存性血管拡張能は正常食群に比較して高脂肪食群で有意に低下したが、ココア群では高脂肪食による低下の改善が認められた。また最大血管拡張に対する内皮非依存性の血管拡張度についても正常食群で有意な低下が認められたが、ココア群では正常群との間に差異は認められなかった。また、ラットの挙睾筋をウレタン麻酔下で剥離し、ココア、ココアに含まれるプロシアニジンを経口投与し投与後の赤血球速度、細動脈径、開存毛細血管数などの微小循環の変化を経時的に記録した。ココアおよびココアに含まれるポリフェノールは投与後10分から有意に赤血球速度上昇させ、開存毛細血管数を増加させたが、細動脈血管径に対して明確な作用は示さなかった。以上の結果から、プロシアニジンをはじめとするポリフェノールは摂取直後から微小循環動態の改善作用を及ぼし、その結果として高脂肪食によって誘導される血管内皮障害の発生を抑制することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] In vivo生体顕微鏡による直接観察法を用いたプロシアニジンの微小循環改善作用の検討2010

    • 著者名/発表者名
      越阪部奈緒美、 柴田政廣
    • 学会等名
      第15回日本フードファクター学会
    • 発表場所
      宮城・仙台市民会館
    • 年月日
      2010-10-04
  • [学会発表] 生体顕微鏡を用いた直接観察法によるプロシアニジンの微小循環改善作用の検証2010

    • 著者名/発表者名
      越阪部奈緒美、柴田政廣
    • 学会等名
      第4回日本ポリフェノール学会
    • 発表場所
      十文字女子大学
    • 年月日
      2010-08-06
  • [学会発表] 高脂食負荷が内皮依存性血管拡張機能に及ぼす影響-ラット腸間膜細動脈のin vivo観察による評価-2010

    • 著者名/発表者名
      越阪部 奈緒美、柴田政廣
    • 学会等名
      第64回日本栄養食糧学会
    • 発表場所
      アスティとくしま
    • 年月日
      2010-05-21

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公開日: 2012-07-19  

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