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2012 年度 実績報告書

グリセルアルデヒドによるタンパク質修飾物の構造ー機能相関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22580149
研究機関明治大学

研究代表者

早瀬 文孝  明治大学, 農学部, 教授 (80105246)

研究分担者 渡邉 寛人  明治大学, 農学部, 教授 (20270895)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードMaillard reaction / glyceraldehyde / AGE / diabetes / lysine
研究概要

糖尿病患者の体内においてはメイラード反応が亢進し、多様なタンパク質修飾構造(AGE)が蓄積して腎症、動脈硬化などの糖尿病合併症(DC)の発症に関与する。とくにグリセルセルアルデヒド(GLA)による修飾は強い生理作用(毒性)をもたらすことが知られているが、当研究室では、リジン残基が修飾を受けているピリジニウム化合物のGLAPおよびアルギニン残基が修飾を受けているイミダゾリノン化合物のMG-H1を主要なAGEとして同定した。また、GLAPは、単独でマクロファージ様J774.1細胞に対して細胞増殖抑制作用を示すことを明らかにしている。本年度はCaproyl-GLAPを抗原としマウスに免疫した結果、ELISAによりマウス抗血清が、7週目以降に顕著な抗体価の上昇を示した。また、競合ELISAによりGLAP特異的抗体であることを確認した。しかしながら、GLAPと同様のピリジニウム骨格を持つGA-pyridineおよびOP-Lysineに対して交叉反応を示した。よって、本研究により得た抗血清は、GLAP構造のピリジニウム骨格を認識する抗GLAPポリクローナル抗体であることが示された。HL-60細胞、PC12細胞および分化PC12細胞において、GLA-BSA濃度依存的にcontrolと比較して細胞増殖率が減少した。また、GLA-BSA添加群では抗GLAP抗体の添加により、細胞増殖率の減少が回復した。GLA-BSA中にはGA-pyridineおよびOP-Lysineは検出されていないため、抗GLAP抗体がGLA-BSAにおいてGLAPを捕捉することにより細胞毒性を抑制することが示唆された。これらの結果は、GLA修飾タンパク質の生理作用を示すエピトープの化学構造が、GLA由来の主要AGEのGLAPであることを支持した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] MALDI-TOF-MSによるグリセルアルデヒド修飾アンジオテンシンIIの分析2013

    • 著者名/発表者名
      臼井照幸、小栗麻衣子、渡辺寛人、早瀬文孝
    • 雑誌名

      昭和学院短期大学紀要

      巻: 49 ページ: 55-59

    • 査読あり
  • [学会発表] Formation of Maillard reaction products derived from 3-deoxyxylosone

    • 著者名/発表者名
      T. Usui, M. Ishiwata, S. Yanagisawa, T. Akutsu, C. Tayama, M. Oguchi, H. Watanabe, and F. Hayase
    • 学会等名
      11th International Symposium on the Maillard Reaction
    • 発表場所
      Nancy, France
  • [学会発表] グリセルアルデヒド修飾タンパク質のグリケーション部位とアミノ酸配列

    • 著者名/発表者名
      臼井照幸、山岸理、渡辺寛人、早瀬文孝
    • 学会等名
      第22回日本メイラード学会
    • 発表場所
      東京農工大学
  • [学会発表] グリセルアルデヒド修飾タンパク質が示す細胞毒性は、「GLAP構造」によるものである

    • 著者名/発表者名
      山岸理、臼井照幸、渡辺寛人、早瀬文孝
    • 学会等名
      2013年度日本農芸化学会
    • 発表場所
      東北大学
  • [学会発表] グリセルアルデヒド修飾アルブミンのグリケーション部位とアミノ酸配列の解析

    • 著者名/発表者名
      臼井照幸、山岸理、渡辺寛人、早瀬文孝
    • 学会等名
      2013年度日本農芸化学会
    • 発表場所
      東北大学
  • [学会発表] 上皮細胞の抗ウイルス応答に対するメイラード反応後期段階生成物の作用解析

    • 著者名/発表者名
      藤野麻美、布野 絢子、早瀬 文孝、渡辺 寛人
    • 学会等名
      2013年度日本農芸化学会
    • 発表場所
      東北大学
  • [図書] AGEsの化学構造2013

    • 著者名/発表者名
      渡辺寛人、早瀬文孝
    • 総ページ数
      55-61(総ページ数278)
    • 出版者
      メディカルレビュー社

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公開日: 2014-07-24  

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