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2011 年度 実績報告書

活性酸素種および脂質過酸化物が抗体産生へ及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22580151
研究機関九州産業大学

研究代表者

高杉 美佳子  九州産業大学, 工学部, 准教授 (60305802)

研究分担者 新井 博文  北見工業大学, 工学部, 准教授 (70295848)
山田 耕路  九州大学, 農学部, 教授 (60158186)
キーワードアレルギー / 活性酸素 / 脂質 / 酸化
研究概要

日本のアレルギー罹患率は増加傾向にあり、その原因として食生活や住環境の変化が挙げられている。アレルギー性疾患の症状を悪化させる物質については、その存在が予見されるが、特定には至っていない。生体内の酸化ストレスレベルの上昇は、アテローム性動脈硬化やガンなどの疾病や老化に関与することが示唆されているが、アレルギー性疾患への影響についてはほとんど明らかにされていない。そこで、アレルギーの発症に関与するIgEおよびアレルギーの抑制に関与するIgAに着目し、細胞株を用いてIgEおよびIgA産生に及ぼす脂質過酸化物の影響を検討した。
まず、13-ヒドロペルオキシ-6,11-オクタデカジエン酸(13-HpODE)および4-ヒドロキシ-2-ノネナール(HNE)の細胞毒性を評価した。IgE産生細胞株U-266に13-HpODEまたはHNEを終濃度0~40μMで添加して24時間培養し、総細胞数および生細胞率を測定した。その結果、13-HpODEはいずれの濃度においても細胞毒性を示さなかったが、HNEは終濃度20μM以上で細胞毒性を示した。
次に、13-HpODEまたはHNEをU-266またはKHM-1B(IgA産生細胞株)に細胞毒性を示さない濃度で添加し、24時間培養したときのIgEおよびIgA産生量を測定した結果、13-HpODEおよびHNEはIgE産生に顕著な影響を及ぼさなかった。これに対して、13-HpODEおよびHNEはIgA産生を抑制する傾向を示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請当初よりも13-ヒドロペルオキシ-6,11-オクタデカジエン酸(13-HpODE)の価格が大幅に上昇したため、試薬の購入を控えざるを得なくなった。

今後の研究の推進方策

今後は、4-ヒドロキシ-2-ノネナール(4-HNE)の抗体産生調節作用を中心に研究を進める。4-HNEの抗体産生調節作用の再現性を確認するとともに、シグナル伝達、サイトカイン産生、mRNAの発現などを調べて作用メカニズムを解明していく予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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