(1)生分解実験のための培養条件の最適化 ^<14>C放射性標識縮合型タンニンモデル化合物を液体培地に添加して、様々な条件下にて供試菌=シイタケLentinnus edodes Isの培養を行い、本菌株による縮合型タンニンの最適な生分解条件を検討した。培養条件は、炭素源および窒素源の種類と量、無機塩類濃度、培養期間等をそれぞれ変化させて、標識縮合型タンニンからの^<14>CO_2発生量を測定することにより、各条件における生分解活性を評価した。検討を行った各培養条件のなかから最もタンニンの生分解に適する組み合わせを最適培養条件として決定した。タンニン分解に最適な炭素源および窒素源の濃度はそれぞれ20および0.3g/Lであった。 (2)縮合型タンニン部分構造モデル低分子の合成 Saitoらの合成方法に従ってtetra-O-benzyl-(+)-chatechinおよび3-OAc-4-ethoxy ethoxy-tetra-O-benzyl-(+)-chatechinをTrimethylsilyl trifluoromethane sulfonate (TMSOTf)を用いて5:1当量で重合させ、順次アセチル基およびベンジル基を脱保護することにより、縮合型タンニン2量体モデル化合物を得た。さらに、tetra-O-benzyl-(+)-chatechinに替えて、tri-O-benzyl-Phloroglucinolを用いて同様の反応を行うことにより、縮合型タンニン1.5量体モデル化合物を得た。
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