北海道はウニの主要な生産地であり、従来天然ウニを漁獲すると共に、生殖巣の発達の悪いウニを良漁場へ移植するなどの対処がなされてきた。そこで、これらのウニを養殖することで生殖巣の増大を図り、商品として有効利用する試みが行われ生殖巣の品質向上に適した餌の開発が必要とされている。養殖事業や中間育成事業を効率良く行うためには、量や品質を管理しやすい人工餌料の開発が重要である。人工餌料の開発にはウニの消化吸収能力に関する基礎的知見の集積が必須であるが、これまで殆ど行われてきていなかった。本研究では、ウニ消化酵素を精製し生化学的特性を明らかにすることを目的とした。その結果、エゾバフンウニの消化酵素はキタムラサキウニに比べ高温に弱いということが明らかになった。
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