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2010 年度 実績報告書

魚類の神経筋運動系の使い回し仮説の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22580198
研究機関広島大学

研究代表者

植松 一眞  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (00116542)

研究分担者 藤川 愉吉  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 助教 (10506687)
キーワードアユ / 脳 / 産卵中枢 / 遺伝子発現 / c-fos / クローニング / カイニン酸
研究概要

本年度はアユのc-fos遺伝子の全塩基配列を決定し、これをもとにニューロン活動の指標、すなわち同遺伝子の発現解析に使用できる特異的プローブを作成することを第一の目的として以下の実験を行った。
1.脳内c-fos遺伝子のmRNA発現を誘導するために、脳内ニューロンを網羅的に興奮させるカイニン酸をアユに腹腔内投与した。注射後30分にアユから脳を摘出し凍結保存した。
2.1尾分の脳から全RNAを抽出し、cDNA(鋳型DNA)を合成した。特異的プライマーを用いてPCRを行い、アユc-fos遺伝子の部分配列を得た。この配列をもとに3'および5'RACE処理を行い、アユc-fos遺伝子の全配列を決定した。この配列は1,104bpの翻訳領域からなり、翻訳されるアミノ酸配列は368残基と推定された。また、同配列にはc-fos遺伝子の特徴であるbasic regionとleucine zipperの両配列を含んでいることからもアユのc-fos遺伝子であることが確認された。
3.アユのc-fos遺伝子に特異的なプライマーを用いて、カイニン酸注射後のc-fos遺伝子の脳内発現量を定量的RT-PCR法により継時的に調べたところ、注射後30~60分に発現量が極大値を示すことが明らかとなった。
4.アユのc-fos遺伝子の1,316~1,611番目の塩基配列に対するDIG標識cRNAプローブを作成し、上記のカイニン酸を注射したアユの脳から抽出した全RNAを試料として、ノザンブロット解析を試みたが、今のところ良好な結果は得られていない。
5.したがって、産卵直後のアユ雌雄の脳標本は入手したものの、脳切片を用いたin situハイブリダイゼーションは実施していない。なお、脳地図と組換えタンパク質を抗原としたc-fos抗体は作成途中である。

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公開日: 2012-07-19  

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