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2012 年度 実績報告書

発光ダイオード単波長照射によるトラフグの性転換誘導

研究課題

研究課題/領域番号 22580200
研究機関九州大学

研究代表者

山口 明彦  九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (10332842)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードアロマターゼ / エストロゲン / ER / ステロイドホルモン / 転写調節
研究概要

昨年度までにトラフグ仔稚魚において色波長がその成長や行動に影響を与えることが示された。特に赤色が攻撃的な行動を誘導する結果を得ている。ゼブラフィシュ等の小型実験魚の報告ではエストロゲン受容体(ER)の発現が高い個体と攻撃性の連鎖が示唆されている。トラフグではERの解析報告がないため、最終年度は成魚トラフグを用い、脳における(1) 脳型アロマターゼ(Cyp19b)の脳各領域での活性、(2) Cyp19bおよびエストロゲン受容体の定量PCR法における解析を行い、来年度以降の色波長研究を分子レベルで解析するための研究基盤を構築した。(1) 脳型アロマターゼの活性測定では脳組織(脳下垂体・終脳・視床下部下葉)の凍結保存状態によってその活性は著しく低下することが明らかになったため、新鮮なサンプルを用いELISA法によるエストロゲン変換活性を測定した結果、未成熟期では常に雄が雌より高い活性を持つことが明らかになった。この結果は血中エストロゲン濃度の動態と一致した。(2) エストロゲン受容体をゲノムデーターベースからサーチした結果、トラフグのエストロゲン受容体はERα、β1、β2 と膜型結合性のGPR30、およびリガンド結合性のないEstrogen related receptors (ERRγ1、γ2、δ、A,B1、B2)とに分類できた。未成熟期での脳各領域でのリアルタイムPCRで相対定量を行った結果、アロマターゼの発現領域と一致するERはERα、β1、β2 であり、特にERαとβ1がアロマターゼ同様、脳下垂体で高い発現が見られた。ERRは脳下垂体や終脳で高い発現をするタイプは見つからなかった。以上の結果はアロマターゼとERの発現はリンクしており、各遺伝子転写調節領域に存在するER応答配列(ERE)を介した自己増幅ループでの転写による制御を示唆するものである。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] In vitro characterization of the RS motif in N-terminal head domain ofgoldfish germinal vesicle lamin B3 necessary for phosphorylation of the p34cdc2 target serine by SRPK12013

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Yamaguchi
    • 雑誌名

      FEBS Open Bio

      巻: 3 ページ: 165-176

    • DOI

      10.1016/j.fob.2013.03.003

    • 査読あり
  • [学会発表] トラフグ脳型アロマターゼの組織特異的発現と酵素活性2012

    • 著者名/発表者名
      恒松智子
    • 学会等名
      日本動物学会第83回大阪大会
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      20120913-20120915
  • [学会発表] 魚類卵核胞(GV)ラミンB3の核局在シグナルに依存しない核輸送機構2012

    • 著者名/発表者名
      山口明彦
    • 学会等名
      日本動物学会第83回大阪大会
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      20120913-20120915
  • [学会発表] Nuclear localization signal-independent nuclear import of fish germinal vesicle lamin B3 in Xenopus oocytes2012

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Yamaguchi
    • 学会等名
      第45回日本発生生物学会・64回日本細胞生物学会合同大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      20120528-20120531

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公開日: 2014-07-24  

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