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2010 年度 実績報告書

アニマルウェルフェア養魚に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22580212
研究機関帝京科学大学

研究代表者

田畑 満生  帝京科学大学, こども学部, 学部長・教授 (70041853)

キーワード自発摂餌 / ニジマス / アマゴ / 魚類の動物福祉 / 空腹の回避
研究概要

本研究は、魚類の動物福祉を視点とした養魚のための基礎研究である。自発摂餌を用いた魚類飼育では、魚は自らスイッチを起動して摂餌し、魚自身の食欲に合わせた給餌ができる。しかし、スイッチ起動が少ない魚種では食欲が満たせず空腹が継続するため動物福祉の観点から自発摂餌導入の課題となっていた。そこで、スイッチ起動回数の多いニジマスとスイッチ起動回数が少ないと考えられているアマゴを混養し、アマゴの「空腹の回避」を試みた。
ニジマス単独の飼育群(ニジマス群)、アマゴ単独の飼育群(アマゴ群)、両種混養群(混養群)の3実験群を用いた。自発摂餌を学習するまでの期間は、実験終了直近の20日間の平均スイッチ起動回数を求め、その値の75%到達日を学習期間と定義した。その結果、ニジマス群・混養群では、自発摂餌の学習期間は1-9日であった。しかし、アマゴ群・混養群では2-25日であり、学習期間の変動巾が大きい特徴がみられた。摂餌量に関しては、実験初期にアマゴ群の摂餌量が他の2群に比して有意に低かったが、実験後半には回復した。しかし、ニジマス群と混養群の摂餌量には有意差が認められなかった。したがって、自発摂餌の導入初期にアマゴで避けられなかった空腹を、ニジマスとの混養によって回避できることが分かった。また、アマゴ群と混養群のアマゴのみの成長を比較したところ、混養群のアマゴの方が有意に大きかった。
以上の結果から、自発摂餌に適した魚種と混養することによって、スイッチ起動が少ない魚種でも、特に自発摂餌導入初期に避けられなかった空腹期間を低減できることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Growing amago and rainbow trout in duoculture with self-feeding systems : implications for production and welfare.

    • 著者名/発表者名
      Matthew Flood, Chris Noble, Rem Kagaya, Borge Damsgard, John Purser, Mitsuo Tabata
    • 雑誌名

      Aquaculture

      巻: (Accepted)

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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