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2012 年度 実績報告書

免疫-内分泌相互作用はサケ科魚類の生活史を左右するか

研究課題

研究課題/領域番号 22580215
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

矢田 崇  独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所, グループ長 (80372043)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード遺伝学 / 水産学 / ストレス / 生理学 / 免疫学
研究概要

本研究は疾病や組織損傷・ストレスによる免疫系の活性化が内分泌系にどのような影響を与え、さらには魚類の生活史にどの様な影響をもたらすのか、スモルト化という生活史のターニングポイントを持つサケ科魚類を材料として、in vitro と in vivo の両面から明らかにすることを目的とする。本年度は、降海特性をもつ系統であるスチールヘッドトラウトのスモルト化について、コルチゾル受容体の動態などに関する詳細な検討を実施した。併せて、免疫機能の状態が内分泌系を介して間接的に、スモルト化にどの様な影響を及ぼすかについて検討するため、これまでに培養下のニジマス白血球において、細胞増殖に影響を及ぼすことが明らかになったリポ多糖とコルチゾルについて、スチールヘッドトラウトの腹腔内へのミニポンプの埋め込みによる、連続投与実験を実施した。
血中サイロキシン濃度、鰓Na+, K+-ATPase活性、および海水移行後の血中Na濃度の変化において、5月以降のスチールヘッドトラウトでは、典型的なスモルトの特徴が見られた。血中コルチゾル濃度では、4月から6月にかけて、ニジマスよりもスチールヘッドトラウトが高い値を示した。一方コルチゾル受容体のmRNA量には、スモルト化に伴う変動はみられたが、ニジマスとスチールヘッドトラウトの間で顕著な差異は見られなかった。
リポ多糖・コルチゾルの投与は、5月中旬の血中甲状腺ホルモン濃度の一過性の上昇と、鰓ナトリウムポンプ活性の上昇の、両方を阻害する結果となった。どちらの投与も、血中コルチゾル濃度を長期にわたり高い状態で継続させることから、疾病等によりストレスに関する内分泌系が昂進することにより、正常なスモルト化の進行が妨げられたことが示唆される。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effects of environmental salinity, biopsy, and GH and IGF-I administration on the expression of immune and osmoregulatory genes in the gills of Atlantic salmon (Salmo salar).2012

    • 著者名/発表者名
      Yada, T.
    • 雑誌名

      Aquaculture

      巻: 362-363 ページ: 177-183

    • DOI

      10.1016/j.aquaculture.2010.12.029

    • 査読あり
  • [学会発表] ニジマスとスチールヘッドトラウトにおけるコルチゾル受容体遺伝子発現動態の比較2013

    • 著者名/発表者名
      矢田 崇
    • 学会等名
      平成25年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130328-20130328
  • [学会発表] Difference in stress responses between immune and endocrine systems in rainbow trout.2012

    • 著者名/発表者名
      Yada T.
    • 学会等名
      7th International Symposium on Fish Endocrinology
    • 発表場所
      Buenos Aires
    • 年月日
      20120906-20120906

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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