研究課題/領域番号 |
22580230
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂爪 浩史 北海道大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (80258665)
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キーワード | 小売業地域寡占化 / 青果物流通 / チェーンスーパー / 中四国 / 南東北 |
研究概要 |
前年度からの継続として、東北地方についての実証分析の補足的作業を実施した。 さらに、中四国地域においても分析を行った。中四国地域は中山間地が多く、比較的狭い地域を基盤としたローカルチェーンが展開しており、上位小売業のシェアは上昇しているものの、他地域に比べて低い値にとどまっていることを確認した。その上で、広島市を中心に店舗展開している地元上位4社を対象に分析を行い、(1)卸売市場仕入率は7割あるものの、店舗展開している地域の卸売市場からの仕入割合は5割強にとどまっており、大都市市場ならびに産地市場からの直接仕入れが4割を超えていること、(2)地域内卸売市場仕入率を各地区ごとにみると、本部所在地区においてその比率が低くなっていること、(3)その要因として創業地で地元の消費性向を理解して市場外仕入れを含むきめ細やかな仕入れ対応を採りうること、店舗密度も高く市場外から仕入れた物品の効率的配送が可能であること等を解明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
小売段階の地域寡占度に関する統計整理ならびに地域ごとの小売分析は順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
(1)小売業の地域寡占化の比較方法について新しい方法を検討する。 (2)九州の小売分析を行い、チェーンスーパーの青果物調達チャネルを明らかにする。 (3)これまでの分析から北海道、東北、中四国地域のいずれのチェーンスーパーでも利用が一定の程度認められた東京、大阪などの大都市市場、大産地を後背地にもつ産地市場の分析を行う。
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