研究課題/領域番号 |
22580252
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
堀田 和彦 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (00192740)
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キーワード | 脳商工連携 / 共想的関係 / ナレッジマネジメント |
研究概要 |
平成23年度は前年の分析結果を整理、統合するとともに、全国の食品・外食企業、食農連携事例の中から、未完成な連携、シンプルな構造の連携、共創的関係性を構築している連携に整理し、その違いを明らかにした。さらに未完成な連携からシンプルな連携に進化したグループ、シンプルな連携から共創的関係性が構築されたグループを各々ピックアップし、定性分析を実施した。その際の分析のKeyとなるアプローチが産業クラスターにおける競争優位の源泉(企業戦略、要素条件、需要条件、関連産業・支援産業)によって形成される地域発展条件と各企業間の連携によって生まれる技術革新の源泉となるナレッジ(知識)の共有・活用の方法の2段階の視点である。農商工間の連携には、すでに地域クラスターが形成され、競争優位の環境下で、共創的連携を構築している段階と、それらの地域発展条件の濃淡とは別に、個々の企業が商品開発、技術革新のために暗黙知、形式知を共有・活用して共創的連携を深める段階に分け、その実態を把握する必要があるものと思われる。調査では全国各地の農商工連携優良事例の調査が実施でき、有意義なデータが得られた。これらの調査結果の中から、福岡(グラノ24k)、鹿児島(フェスティバロ社)、徳島(石井養豚センター)、和歌山(古座川ゆずの里)、神奈川(小田急ビルサービス)の事例を上記競争優位の条件ならびにナレッジマネジメントの視点から整理することができた。 これらの研究成果は平成24年5月、農林統計出版より『農商工間の共創的連携とナレッジマネジメント』というタイトルで単著を出版予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査対象地域の協力も得られ、スムーズに調査を遂行することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
ここまで得られた研究成果を整理し、補足調査を今年度は実施する予定。
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