• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

生鮮食品流通における食品廃棄物の削減・再資源化システムの確立に係わる実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 22580259
研究機関酪農学園大学

研究代表者

杉村 泰彦  酪農学園大学, 酪農学部, 准教授 (80405662)

研究分担者 小糸 健太郎  酪農学園大学, 酪農学部, 准教授 (00347759)
キーワード食品廃棄物 / 卸売市場 / エコフィード / 食品リサイクル
研究概要

本年度の研究では,食品の卸売段階を中心に,食品廃棄物の削減と再資源化について,主体間の協調的対応を把握する目的で,卸売市場および小売業の実態調査と情報収集を行った。本年度において明らかにした点は,主として次の諸点である。(1)卸売市場から排出される食品廃棄物を,肥料ないし飼料に再資源化する動きが始まっているものの,原料調達と需要動向の点から,そこで生産されるリサイクル商品にも多様性が必要である。生産種類が単一のメニューしかないと,原料の調整面でも,販売先の確保の面でも困難性が増すといえる。(2)食品の消費段階に近づけば近づくほど,円滑な再資源化を確保するためには,原料である食品廃棄物を一定以上の規模で収集する必要がある。なぜなら,少量であると原料としての適正な組成とはならないからであり,小規模なプラントはこの点で運営がより困難と考えられる。
なお,当初計画していた実態調査のうち,台湾・台北市での調査は調査先都合により次年度へ延期した。その代替として,韓国ソウル市・可楽洞農産物卸売市場のヒアリングを実施した。そこから,取扱規模がきわめて大きい市場では,スーパーや量販店仕向けにとどまらず,一般小売店はもちろんのこと,購入当日に使い切る小規模食堂などへ需要の幅が広がり,それらへ販売する仲卸の経営が成立するため,残品がきわめて少なくなる傾向が見られる。日本の卸売市場の場合,スーパーや量販店対応のウェイトが高まり,それ以外の需要層へ向けた販売が,仲卸経営という面で困難であり,残品を増やしている側面がある。ソウル市の青果物卸売では,可楽洞農産物卸売市場が唯一の大型市場であり,取引が集中している。ここの場合には,取引が集中したことにより,規格品の低コスト流通のみならず,多様な需要層を引きつけることで,食品廃棄物として排出される可能性がある物品を商品として販売し得ているとみられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 地産地消事業における行政の役割に関する一考察:「さっぽろとれたてっこ」を事例として2010

    • 著者名/発表者名
      金子良江・杉村泰彦・細川允史
    • 雑誌名

      酪農学園大学紀要

      巻: 34 ページ: 123-128

  • [学会発表] 江別産小麦の「6次産業化」とその成立要因2010

    • 著者名/発表者名
      杉村泰彦
    • 学会等名
      第17回日韓農業シンポジウム (兼 第4回東アジア国際農業シンポジウム)
    • 発表場所
      北海道大学農学部
    • 年月日
      2010-08-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi